海外ジャーナルクラブ
4日前

Parsonsらは、 進行膝関節症に対するMakoロボットアーム (米・ストライカー社製) 支援下人工膝関節全置換術 (TKR) を、 患者・評価者盲検のプラグマティック優越性無作為化比較試験 (RACER-Knee) で従来器具によるTKRと比較した。 その結果、 12ヵ月時点のForgotten Joint Score (FJS) 平均値は、 ロボット支援TKR群49.2、 従来TKR群50.2であった。 調整平均差は-1.5で、 事前に設定された目標差12点には達せず、 ロボット支援による臨床的に意味のある利益は示されなかった。 重篤有害事象は両群各16例に報告された。 試験結果はLancet誌に発表された。
現時点の評価が12ヵ月までであり、 患者報告アウトカム、 再置換術、 費用対効果などの長期的評価が未確立である点はlimitationです。
人工膝関節全置換術 (TKR) でロボットアーム支援システムを用いる施設は増えつつあるが、 従来器具と比べて術後アウトカムを改善するかどうかは明らかではない。 本研究では、 Makoロボットアーム支援システム (米・ストライカー社製) の臨床的有効性と費用対効果を検証した。
英国10施設・33人の術者が参加した患者・評価者盲検のプラグマティック優越性無作為化比較試験である。 対象は進行膝関節症にてTKRを受ける患者で、 炎症性関節症・骨折の既往・複雑なインプラントを要する例は除外された。
患者は以下の2群に1:1で無作為化された。 患者と評価者はいずれも盲検化された。
主要評価項目は無作為化後12ヵ月のForgotten Joint Score (FJS) で、 intention-to-treat (ITT) 集団にて線形混合効果モデルを用いて解析され、 事前に設定した目標差は12点であった。
無作為化された339例の年齢中央値は68.8歳 (IQR 61.3-75.2) で、 女性が167例 (49%) であった。
12ヵ月時点のFJSに、 ロボット支援による改善は示されなかった。
12ヵ月時点 平均FJS
調整平均差 -1.5 (95%CI -7.5~4.5, p=0.62)
重篤有害事象を1件有した参加者は各群16例であった。
著者らは、 「日常診療下のロボット支援TKRは、 12ヵ月時点で臨床的に意味のある患者利益を示さず、 費用は従来TKRより高かった。 一方、 安全性プロファイルは両群で概ね同様であった」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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