医師のためのLIFESTYLE特集
2年前
「入ったほうがいい?」 と悩んでいる人も多いだろう. iDeCo (イデコ) 、 個人型確定拠出年金 (DC) のことだ. 病院などの企業型DCに加入している勤務医は原則iDeCoを利用できなかったが、 今月から基本的に誰でも加入OKになった. 制度改正のポイントなどを2回に分けて解説する.
まず企業型DCとiDeCoの違いを見ておこう. iDeCoが自助努力で積み立てる私的年金制度なのに対し、 企業型DCは従業員の福利厚生だ. 例えば、 iDeCoの掛金は加入者個人の拠出であるのに対し、 企業型DCの掛金は原則事業主が負担する.
iDeCoは今年に入り、 大きく制度が改定されている. 4月に受取開始時期の選択肢が75歳まで拡大. 5月には加入できる年齢が59歳から64歳まで引き上げられた.
今月は冒頭の通り、 企業型DCに加入している勤務医でも、 iDeCoとの併用が原則OKとなった. 併用すれば節税効果が高くなるので、 高収入であればあるほど検討する価値はあるだろう.
ただ、 企業型DCとの併用にはいくつかの注意点もある. まず、 掛金には上限がある. 企業型DCで事業主が拠出している掛金額と合算して月額5.5万円を超えることはできず、 なおかつiDeCoの上限は2万円となる.
企業型DCにおける事業主の掛金は役職や年齢などでさまざまだが、 すでに上限額まで拠出している場合、 iDeCoは利用できない.
次に、 企業型DCは個人の掛金を任意で上乗せできる 「マッチング拠出」 という仕組みがある. これを利用している人はiDeCoとの併用ができず、 どちらかを選択する必要がある.
両方とも掛金を出した時の所得控除メリットは同じ. ただ、 マッチング拠出は病院の制度なので、 管理手数料は病院側が負担することになる. コスト重視ならマッチング拠出に軍配があがるが、 運用商品のラインナップはiDeCoの方が充実している.
まずは、 自分の加入状況がどうなっているか確認してみよう. その上で、 どちらを選べばいいのか. 次回は基本的な考え方をみていく. ( = 続く)
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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