海外ジャーナルクラブ
15日前
Wuらは、 中国における2cm未満の直腸神経内分泌腫瘍 (NET) 患者44例を対象に、 牽引補助下内視鏡的粘膜下層剥離術 (TA-ESD) の有効性および安全性を従来の内視鏡的粘膜下層剥離術 (ESD) と比較評価する多施設共同無作為化比較試験を実施した。 その結果、 主要評価項目の手術時間中央値はTA-ESD群が7.3分 (95%CI 5.4-9.6分) で、 ESD群の12.2分 (95%CI 7.8-21.0分) と比べて有意に短縮した (群間差は-4.5分 [95%CI -10.0~-1.3分]、 p=0.0054)。 また、 一括切除率およびR0切除率はTA-ESD群、 ESD群ともに100%、 穿孔はESD群の1例のみであり、 術後合併症は認められなかった。
本研究は病変が2cm未満と小さい症例に限られ、 標準ESDとの比較のみを行ったため、 大きな病変や他手技との比較による有効性検証が今後必要です。
解説:NEN診療のみちしるべ
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。