海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

D'Antonioらは、 妊娠中のアセトアミノフェン曝露が児の神経発達に及ぼす影響を、 MEDLINE、 Embase、 ClinicalTrials.gov、 およびCochrane Libraryを用いてシステマティックレビューおよびメタ解析で検討した。 その結果、 兄弟姉妹対照分析において、 妊娠中のアセトアミノフェン曝露と児の自閉スペクトラム症 (ASD)、 注意欠如多動症 (ADHD)、 知的障害の発症リスクとの間に関連は示されなかった。 本研究はLancet Obstet Gynaecol Womens Health誌において発表された。
本研究を鋳型研究として、 妊娠中における多くの薬剤の安全性を確認してほしいところです。
海外ジャーナル
妊婦のアセトアミノフェン使用は児の神経発達障害リスクに関連せず
妊娠中のアセトアミノフェン使用が児の神経発達に及ぼす影響、 特にASDとの関連について懸念が生じている。
そこで本研究では、 妊娠中のアセトアミノフェン曝露とこれら神経発達障害との関連をシステマティックレビューおよびメタ解析で検討した。
MEDLINE、 Embase、 ClinicalTrials.gov、 およびCochrane Libraryを基にASD、 ADHD、 知的障害リスクに関する調整済み推定値を報告したコホート研究を抽出した。
主要アウトカムは、 妊娠中のアセトアミノフェン曝露と児のASD、 ADHD、 および知的障害リスクとの関連であった。 解析では、 調整済み推定値を用いた兄弟姉妹対照分析に限定してオッズ比 (OR) を算出した。
システマティックレビューで43件の研究が抽出され、 うち17件がメタ解析の対象となった。
兄弟姉妹対照分析において、 妊娠中のアセトアミノフェン曝露は、 ASD (OR 0.98 [95%CI 0.93-1.03]、 p=0.45)、 ADHD (OR 0.95 [95%CI 0.86-1.05]、 p=0.31)、 知的障害 (OR 0.93 [95%CI 0.69-1.24]、 p=0.63) のリスクと関連しなかった。
さらに、 Quality In Prognosis Studies (QUIPS) を基にバイアスリスクが低いと判断された研究のみを考慮した場合でも、 妊娠中のアセトアミノフェン曝露とASD (OR 1.03 [95%CI 0.86-1.23]、 p=0.78)、 ADHD (OR 0.97 [95%CI 0.89-1.05]、 p=0.49)、 知的障害 (OR 1.11 [95%CI 0.92-1.34]、 p=0.28) との関連は認められなかった。
調整済み推定値を報告したすべての研究および5年以上の追跡期間を有する研究でも、 一貫して関連は認められなかった。
著者らは 「処方通りにアセトアミノフェンを使用した妊婦の児において、 ASD、 ADHD、 知的障害の有意な増加は示されなかった。 これらの知見は、 妊娠中のアセトアミノフェンの安全性に関する既存の推奨を支持するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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