海外ジャーナルクラブ
10ヶ月前

Shahらは、 2ラインの治療歴がある再発・難治性マントル細胞リンパ腫 (MCL) 患者を対象に、 CD19とCD20を標的とするCAR-T細胞療法の有効性および安全性を第Ⅰ/Ⅱ相試験で検討した。 その結果、 CD19/CD20標的CAR-T細胞療法による最良ORRは100%であり、 再発例も少なく、 安全性プロファイルを良好であったことが明らかになった。 試験結果はJ Clin Oncol誌に発表された。
この研究は複数の前治療歴、 予後不良の遺伝子変異、 次世代治療薬の治療失敗といった高リスク因子を有するマントル細胞リンパ腫患者に焦点を当てたものであるため、 臨床的な意義が大きいと考えられます。
再発・難治性MCLに対してCD19標的CAR-T細胞療法は一定の有効性を示すが、 治療成績の向上が求められている。
そこでこの研究では、 CD19とCD20を標的とするCAR-T細胞を開発し、 その有効性および安全性を第Ⅰ/Ⅱ相試験で検討した。
CD19/CD20標的CAR-T細胞は、 CliniMACS Prodigyを使用して施設内で8-12日間で製造された。 レンチウイルスを用いてCD19/CD20標的CAR遺伝子を導入した。
2ラインの治療歴がある再発・難治性MCL患者17例 (第Ⅰ相 : 3例、 第Ⅱ相 : 14例) を対象にCD19/CD20標的CAR-T細胞療法を実施し、 最良全奏効率 (best ORR)、 無増悪生存期間 (PFS)、 全生存期間 (OS) などについて評価した。
最良ORRは100% (完全奏効 [CR] 88%、 部分奏効 12%) であり、 第Ⅱ相での90日CR率の有効性基準を超えた。
データカットオフ時点で2例が再発した一方で、 追跡期間中央値15.8ヵ月において、 PFSおよびOSの中央値は未到達であった。
サイトカイン放出症候群 (CRS) が94% (16例) に発現したが、 すべてGrade1~2であった。
また、 免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群 (ICANS) が28日間で18% (3例) に発現し、 うち2例は可逆的なGrade3であった。
非再発死亡が3例報告されたが、 いずれもB細胞無形成の状態であった。
著者らは 「再発・難治性MCLに対して、 CD19/CD20標的CAR-T細胞療法は最良ORRが100%であり、 追跡期間中の再発例も少なく、 安全性プロファイルも良好であった。 このことから、 有効かつ安全に実施可能であることが示唆された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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