海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前
Bokuらは、 HER2陰性で前治療歴のない切除不能または再発の胃・食道胃接合部癌患者を対象に、 抗PD-1抗体ニボルマブ+化学療法の有効性および安全性を第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験ATTRACTION-4で検討した。同試験の3年間の追跡の結果、 ニボルマブ+化学療法が長期的な有効性を示し、 安全性も管理可能であることが明らかとなった。 本研究は、 Gastric Cancer誌にて発表された。
長期アウトカムの解析では完全奏効患者の約80%が3年時点で生存しており、 効果が明らかになってきています。
Ⅲ期のG/GEJ癌術後療法へのNivo上乗せ効果:ATTRACTION-5
ニボルマブ+化学療法は、 HER2陰性で前治療歴のない切除不能または再発胃癌に対する標準治療である。 しかし、 長期的な追跡データは限られていた。
HER2陰性で前治療歴のない切除不能または再発の胃・食道胃接合部癌患者724例を、 以下の群に1:1で無作為に割り付けた。
主要評価項目は無増悪生存期間 (PFS)、 全生存期間 (OS)とした。
PFS中央値はニボルマブ群で10.94ヵ月であり、 プラセボ群の8.48ヵ月に比べて有意に改善した (HR 0.67、 95%CI 0.55-0.82) 。
一方、 OS中央値はニボルマブ群が17.45ヵ月、 プラセボ群が17.15ヵ月 (HR 0.89、 95%CI 0.75-1.05) で、 両群間で差を認めなかった。
ニボルマブ群では、 1ヵ月ごとのOSのHRが漸減的に低下しており、 経時的な改善が確認された。 また、 完全奏効を達成した患者の約80%が3年時点でも生存していた。
なお、 新たな安全性の問題や遅発性の重大な治療関連有害事象は認められなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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