海外ジャーナルクラブ
3ヶ月前

DeSieghardtらは、 HPV感染および関連癌リスクが高い思春期・若年女性を対象に、 ヒトパピローマウイルス (HPV) ワクチン導入後17年間における集団レベルでの有効性と集団免疫効果を、 6つのサーベイランス研究のデータを基にした横断研究で評価した。 その結果、 HPV感染リスクが比較的高く、 ワクチン接種を完了していない可能性のある性経験のある思春期・若年女性においても集団レベルでの有効性および集団免疫効果が堅固に維持されていた。 本研究はJAMA Pediatr誌において発表された。
未接種者の数が時間の経過とともに大幅に減少したため、 HPV有病率の経時的変化を検出する統計的検出力や未接種群におけるワクチン型HPV有病率推定の精度が低下した点はlimitationです。
HPVワクチンは、 臨床試験において高い有効性を示しているが、 ワクチン接種および癌予防に関する推奨や政策決定には、 承認後の集団レベルでの有効性データが必要である。 HPV関連癌リスクが高い思春期・若年女性における有効性、 あるいは9価HPVワクチン (9vHPV) 導入後の有効性については、 ほとんど明らかになっていない。
そこで、 2006~23年の6つのサーベイランス研究のデータを基に、 HPV感染および関連癌リスクが高い思春期・若年女性として13~26歳で性経験のある女性2,335例を臨床現場から連続的にサンプリングし、 HPVワクチン導入後17年間における集団レベルでの有効性と集団免疫効果を横断研究で評価した。
研究では、 HPVワクチン接種状況により層別化され、 ワクチンを少なくとも1回接種した参加者を 「接種者」 と定義した。
有効性と集団免疫効果は、 6つの研究において、 2価 (2vHPV)、 4価 (4vHPV)、 9vHPVワクチンの少なくとも1つの型に陽性であった接種者と非接種者の割合を比較することで評価した。 傾向スコアによる逆確率重み付け法を用いて調査間の参加者特性の差を調整した。
参加者の平均年齢 (標準偏差) は18.9歳 (2.7歳) で、 65.4%がアフリカ系アメリカ人、 0.6%がアジア系、 0.3%がネイティブアメリカン、 24.9%が白人、 6.5%が複数人種、 7.4%がヒスパニック系であった。 51.2%が性感染症の既往歴を、 78.9%が2人以上の男性性交渉相手を報告した。
ワクチン接種率は、 2006年から2023年までの17年間で0%から82.1%へと増加した。
一方で、 接種者における陽性率 (傾向スコア調整済み) は17年間で以下のとおり減少した。
未接種者における陽性率 (傾向スコア調整済み) も、 以下のとおり減少した。
調整ロジスティック回帰により、 2vHPVおよび4vHPVの少なくとも1つのHPVが検出される調整オッズ比 [aOR] は、 全参加者、 接種者、 未接種者のいずれにおいても、 以下のとおり有意な低下が認められた。
9vHPVの検出におけるaORも、 全参加者 (aOR 0.22 [95%CI 0.16-0.31]) および接種者 (aOR 0.14 [95%CI 0.09-0.21]) で有意な低下が認められた。
著者らは 「HPVワクチン導入から17年が経過後、 HPV感染リスクが比較的高く、 ワクチン接種を完了していない可能性のある性経験のある思春期・若年女性においても、 集団レベルでの有効性および集団免疫効果が堅固に維持されていた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。