HOKUTO編集部
1年前
非小細胞肺癌 (NSCLC) の日本人患者における遺伝子検査に対する認識などを調査した結果から、 遺伝子検査について決定する際には自分の希望が考慮されることを望んでいる患者が多いことなどが、 ウェブを用いたアンケート調査の結果から明らかになった。 NPO法人肺がん患者の会ワンステップ代表の長谷川一男氏が報告した。
日本では、 肺がんの治療前に検査が必要な遺伝子数が2017年の2遺伝子から2022年には8遺伝子に増加した。 多遺伝子検査が実施されるようになり、 遺伝子検査や治療の機会が複雑化している。 そのため、 すべての患者が最適な個別化医療を受けられる環境が求められている。
本調査の目的は、 患者の視点から個別化医療の現状を明らかにし、 最適な個別化医療を実現するために必要な要因を明らかにすることである。 非小細胞肺がん (NSCLC) 患者における肺がん関連コンパニオン診断の実施状況について、 肺がん患者が最適な個別化医療を受けるために必要な要因を明らかにする。
以下を満たすNSCLC (自己申告)
2022年10月11~31日にウェブを用いたアンケート調査を実施 (ワンステップのホームページにアンケートを掲出)
本研究の主要評価項目である個別化医療を受ける機会についての結果は、 今年6月開催の第8回日本がんサポーティブケア学会で報告されており、 今回は副次評価・探索的項目に関して報告された。
患者にとっては、 医師や患者・生存者などの双方向の情報源 (すなわち双方向のコミュニケーション) が重要であるようだ。
患者はできるだけ多くの遺伝子を検査することを好む。
実際には、 検体量・治療開始までの期間・保険償還などの問題から、 患者さんの要望との間にギャップが生じる可能性があり、 患者と医師との適切なコミュニケーションが重要と考えられた。
患者は、 遺伝子検査について決定する際に、 自分の希望が考慮されることを望んでいる。
これらの結果は、 肺癌患者が最適な個別化医療を受けられる環境の確立を支援するものである。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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