海外ジャーナルクラブ
5時間前

Wangらは、 中国において、 切除可能なⅡ-ⅢA期非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 術前化学療法に加え、 術前・術後療法として抗PD-1抗体チスレリズマブ併用の有効性および安全性を、 多施設共同第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験RATIONALE-315の最終解析で評価した。 その結果、 術前・術後のチスレリズマブ併用により全生存期間 (OS) は有意に改善し、 許容可能な安全性プロファイルを示した。 本研究はAnn Oncol誌において発表された。
試験デザイン上、 術前治療と術後治療それぞれの効果を個別に評価できないこと、 IIIB期患者が除外されていることは本研究の限界となります。
第Ⅲ相RATIONALE-315試験では、 事前に規定された中間解析において、 術前・術後チスレリズマブ併用で主要病理学的奏効 (MPR) 率および無イベント生存期間 (EFS) の両主要評価項目を達成し、 副次評価項目である病理学的完全奏効 (pCR) 率においても改善が認められた。
中国において、 切除可能なⅡ-ⅢA期NSCLCを有する成人患者453例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目は、 盲検化独立中央判定によるEFSおよびMPR、 副次評価項目は、 pCR、 OS、 無病生存期間 (DFS)、 安全性などであった。
本研究では最終解析結果として、 主にOS、 安全性などが報告された。
追跡期間中央値38.5ヵ月におけるOS中央値は、 チスレリズマブ併用群、 プラセボ群ともに未到達であり、 チスレリズマブ併用群で有意な改善が認められた (HR 0.65 [95%CI 0.45-0.93]、 p=0.009)。
36ヵ月OS率は、 チスレリズマブ併用群が79.3%、 プラセボ群が69.3%であった。
EFS中央値は、 チスレリズマブ併用群が未到達、 プラセボ群が30.6ヵ月であり、 最終解析でも改善が維持された (HR 0.58 [95%CI 0.43-0.79])。
OSおよびEFSにおけるベネフィットは、 サブグループ間でおおむね一貫していた。
安全性プロファイルは許容可能であり、 既報と一致していた。
著者らは 「切除可能なⅡ-ⅢA期NSCLC患者において、 術前化学療法+術前・術後療法としてチスレリズマブ併用は、 術前化学療法単独と比べてOSの有意な改善に加えて、 EFSの持続的な改善も認められ、 安全性プロファイルは許容可能であった。 これらの結果は、 この患者集団における本レジメンの有用性を支持するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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