海外ジャーナルクラブ
2年前
Vaduganathanらは, SGLT2阻害薬の心血管死抑制効果を5件の無作為化試験のメタ解析で検討. その結果, SGLT2阻害薬は心不全患者の心血管死と入院リスクを減少させることが明らかとなった. 本研究は, Lancet誌において発表された.
SGLT2阻害薬は血糖効果作用から始まり, 幅広い心不全への治療効果まで証明しました. GLP-1受容体作動薬と並んでノーベル賞も十分可能性があるのではないでしょうか.
SGLT2阻害薬は駆出率低下型心不全患者の治療薬としてガイドラインで強く推奨されているが, 高駆出率における臨床的有用性はあまり確立されていない.
DELIVERとEMPEROR-Preservedのメタ解析を行い, 駆出率低下患者 (DAPA-HFとEMPEROR-Reduced) , 駆出率に関係なく心不全悪化で入院した患者 (SOLOIST-WHF) を登録した試験も追加で解析した.
主要評価項目:無作為化から心血管死または心不全による入院の複合症状が発生するまでの時間.
SGLT2阻害薬は幅広い心不全患者において心血管死と心不全による入院のリスクを減少させ, 駆出率や治療環境にかかわらず, 心不全の基礎治療としての役割を支持するものである.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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