海外ジャーナルクラブ
7日前
Montalbanらは、 52カ国701施設の再発多発性硬化症 (MS) 患者を対象に第III相二重盲検無作為化比較試験を2件実施し、 BTK阻害薬evobrutinibの安全性と有効性を検討した(evolutionRMS1試験、 evolutionRMS2試験)。 その結果、 主要評価項目の年率換算再発率は、 evolutionRMS1試験ではevobrutinib群 (560例) が0.15 (95%CI 0.12~0.18)、 対照のピリミジン合成阻害薬teriflunomide群 (564例) が0.14 (95%CI 0.11~0.18;調整後RR 1.02、 95%CI 0.75~1.39、 p=0.55)、 evolutionRMS2試験ではevobrutinib群 (583例) が0.11 (95%CI 0.09~0.13)、 teriflunomide群 (583例) が0.11 (0.09~0.13;調整後RR 1.00、 95%CI 0.74~1.35、 p=0.51) であった。 evobrutinib群の方がteriflunomide群よりも肝酵素の正常値上限5倍以上の上昇が多かった (試験開始から12週間 : 55例 [5.0%] vs 9例 [<1%])。
Safety and efficacy of evobrutinib in relapsing multiple sclerosis (evolutionRMS1 and evolutionRMS2): two multicentre, randomised, double-blind, active-controlled, phase 3 trials. Lancet Neurol. 2024; 23(11): 1119-1132. PMID: 39307151
Lancet Neurologyは、 神経領域で最も注目される研究が掲載される雑誌といえます。 期待されましたが、 結果はnegativeでした。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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