海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前

Maらは、 クローン病のための内視鏡における信頼性の高い検査指標を開発・検証した。 その結果、 新たなEASE-CDを開発し、 高い精度を発揮することを確認した。 EASE-CDは0 (潰瘍なし・寛解) ~100の連続スコアで、 検査項目には、 潰瘍の大きさ、 深在性潰瘍の有無、 潰瘍面積の割合の3項目を含む。 EASE-CDでの10ポイント減少は、 SES-CD/CDEISでの50%以上の減少に相当する。 試験結果はLancet GH誌に発表された。
シンプルな構造ゆえに機械学習やAIとの親和性が高く、 潰瘍領域の自動定量化への応用なども期待されます。
内視鏡は、 クローン病における腸管病変の活動性を測定するために不可欠である。 しかし、 クローン病の内視鏡による既存の活動性評価指標は、 臨床的な活動性との相関が中程度で、 定義が曖昧なために観察者間で一貫した結果の得られにくい項目も含んでいる。 つまり、 臨床的に意味のある病変を判断するための信頼性の高い基準が確立されていない。 そこで、 クローン病のための内視鏡における新しい検査指標を開発・検証するための多段階研究を実施した。
2件の臨床試験で得られた治療前後の回腸結腸内視鏡ビデオ (第Ⅲ相bアダリムマブ試験から112組、 第Ⅱ相リサンキズマブ試験から99組) について、 候補として選定した表面的妥当性のある内視鏡検査項目を用いて複数読影者で評価した。 4人の読影者が112本を評価後、 2人の読影者が治療後の44本を再評価し、 観察者間信頼性を評価した。 観察者間信頼性 (ICC ≥ 0.41) と反応性 (WinP ≥ 0.56、 WinP : 治療群がプラセボ群よりも良好な内視鏡スコアを持つ確率) を満たす項目を共変量として回帰モデルを構築し、 ブートストラップ法で内部検証した。 そして、 リサンキズマブ試験のビデオで外部検証した。
最終モデルであるEASE-CD (Endoscopic ulcer Activity Score for Evaluating CD) には、 以下の項目が含まれた。 各項目は腸管セグメントごとに評価し、 平均を算出する。 総スコアは0~100の範囲で、 スコア0が潰瘍のない寛解状態を示し、 スコアが高いほど活動性が高い。
EASE-CDにおける10ポイント減少は、 SES-CD/CDEISでの50%以上の減少に相当する。 この一致性についての精度は、 特異度82.4% (95%CI 78.6–86.0%)、 感度69.9% (95%CI 63.3–76.4%) であった。
EASE-CDの内部検証では、 r²=0.608、 楽観補正済みr²=0.554、 キャリブレーションスロープ=0.983と、 精度は良好であった。
外部検証でも、 補正済みr²=0.565、 キャリブレーションスロープ=0.997と良好であった。 そして、 観察者間信頼性 (ICC 0.798、 95%CI 0.711–0.836) および高い反応性 (WinP 0.769、 95%CI 0.658–0.851、 p<0.001) を示した。
著者らは、 「EASE-CDは、 クローン病における内視鏡下の潰瘍活動性を連続的に測定する新しい指標であり、 内部・外部検証により高い信頼性と治療への反応性が確認された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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