【PAPILLON】ex20ins陽性未治療例にアミバンタマブ併用、 OS有意差なしも調整後に延長
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HOKUTO編集部

6日前

【PAPILLON】ex20ins陽性未治療例にアミバンタマブ併用、 OS有意差なしも調整後に延長

【PAPILLON】ex20ins陽性未治療例にアミバンタマブ併用、 OS有意差なしも調整後に延長
未治療のEGFR exon20挿入変異陽性で未治療の進行非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 EGFR-MET二重特異性抗体アミバンタマブ+化学療法と化学療法単独を比較した非盲検第Ⅲ相無作為化比較試験PAPILLONにおける全生存期間 (OS) の最終解析の結果が報告された。 最終解析では、 OS中央値はアミバンタマブ+化学療法群で34.3ヵ月、 化学療法単独群で27.9ヵ月であり、 両群間で有意差は認められなかった。 一方、 クロスオーバーの影響を調整した解析では、 アミバンタマブ+化学療法群でOSの有意な延長が認められた。 米・Georgetown Cancer InstituteのChul Kim氏が発表した。

背景

主要評価項目のPFS改善は既報

アミバンタマブをベースとしたレジメンは、 さまざまなタイプのEGFR遺伝子変異陽性NSCLCおよび他の固形癌において持続的なベネフィットを示している。

アミバンタマブが登場するまでは、 EGFR exon20挿入変異陽性NSCLCの実臨床におけるOS中央値は約16~24ヵ月と報告されていた。

一方、 アミバンタマブ+化学療法を化学療法単独と比較した第Ⅲ相試験のPAPILLONでは、 既に主要評価項目のPFSでアミバンタマブ+化学療法の優越性が認められたとする結果が報告されている (HR 0.40、 p<0.001)。 今回は、 同試験の事前に規定されていたOSについての最終解析の結果が報告された。

試験の概要

未治療患者308例を1:1で無作為化

本試験の対象は、 未治療の局所進行または転移性NSCLCで、 EGFR exon20挿入変異が確認され、 ECOG PS 0/1の症例であった。308例が以下の2群に1:1で無作為に割り付けられた。

  • アミバンタマブ+化学療法群: 153例
アミバンタマブは最初の4週間は1,400mg [体重80 kg以上の場合は1750mg]、 第7週以降は3週ごとに1,750mg [同2,100mg]を投与。 化学療法はカルボプラチンAUC5×4サイクル+ペメトレキセド500mg/m²を病勢進行まで投与
  • 化学療法単独群: 155例
カルボプラチンAUC5×4サイクル+ペメトレキセド500mg/m²を病勢進行まで投与。 病勢進行後の2次治療としてアミバンタマブ投与へのクロスオーバーが認められた

化学療法単独群では盲検下独立中央判定 (BICR) で確認された病勢進行後に限りアミバンタマブ単剤へのクロスオーバーが許容された。主要評価項目はBICR判定のPFS、 副次評価項目はOS、 2回目の病勢進行までの期間 (PFS2)、 安全性などであった。

今回は、 事前に規定されていたOSの最終解析結果のほか、 打ち切りの逆確率重み付け (IPCW) 法によるクロスオーバーの影響を調整後のOS、 PFS2、 安全性、 患者報告アウトカム (PRO) についても解析結果が報告された。データカットオフは2026年3月20日であった。

試験の結果

mOSはアミバンタマブ併用群34.3ヵ月 vs 非併用群27.9ヵ月

追跡期間中央値は48.6ヵ月であった。OS中央値はアミバンタマブ+化学療法群が34.3ヵ月 (95%CI 27.0-40.8ヵ月)、 化学療法単独群が27.9ヵ月 (同24.0-32.4ヵ月) で、 両群間で有意差は認められなかった (HR 0.87 [95%CI 0.66-1.14]、 p=0.307)。

24ヵ月OS率はアミバンタマブ+化学療法群が66%、 化学療法単独群が58%、 36ヵ月OS率はそれぞれ47%、 38%であった。

化学療法単独群では、 病勢進行により治療を中止した128例中97例 (76%) がアミバンタマブへクロスオーバーしていた。

クロスオーバー調整後はHR 0.57

事前規定のIPCW法でクロスオーバーによる影響を調整した解析では、 化学療法単独群のOS中央値は22.1ヵ月 (95%CI 16.4-27.6) であり、 化学療法単独群と比べて有意な延長が認められた (HR 0.57 [95%CI 0.39-0.82]、 nominal p=0.003)。

mPFS2は10ヵ月超の延長

PFS2中央値はアミバンタマブ+化学療法群が28.3ヵ月、 化学療法単独群が17.5ヵ月で、 化学療法単独群と比べてアミバンタマブ+化学療法群で有意に改善した (HR 0.59 [95%CI 0.45-0.77]、 nominal p<0.0001)。

EORTC QLQ-C30を用いたPROでは、 悪心・嘔吐、 疼痛、 呼吸困難、 不眠、 下痢の5項目で症状悪化までの期間が化学療法単独群と比べてアミバンタマブ+化学療法群で有意に延長していた。 症状増悪までの期間 (TTSP) 中央値はアミバンタマブ+化学療法群が28.8ヵ月、 化学療法単独群が22.4ヵ月であったが、 両群間で有意差は認められなかった (HR 0.77、 95%CI 0.59–1.01、 p=0.055)。

新たな安全性シグナルは認められず

アミバンタマブ+化学療法の安全性プロファイルは、 アミバンタマブの皮下投与および予防的対策が導入される以前の報告と一致しており、 新たな安全性シグナルは認められなかった。

結論

1次治療の基盤となる可能性を支持

Kim氏は、 「4年超の追跡期間 (中央値) に基づく解析から、 EGFR exon20挿入変異陽性進行NSCLC患者の1次治療において、 これまでに報告された中で最長のOS中央値 (34.3ヵ月) がアミバンタマブ+化学療法によって示された」 とした上で、 「アミバンタマブ+化学療法が同集団の1次治療における基盤となるレジメンになり得ることを支持する結果である」 と述べた。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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