海外ジャーナルクラブ
1年前
Bersanelliらは、 免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) による治療を受けている進行した固形癌患者を対象に、 インフルエンザワクチン接種の臨床的有効性を前向き多施設観察研究INVIDIa-2で検討。 二次解析の結果、 ICIによる治療を受ける癌患者の転帰にインフルエンザワクチン接種が免疫学的に好ましい影響を与えることが示唆された。 本研究はEClinicalMedicine誌に発表された。
ワクチンの暴露と介入で理解を分けないといけないと思います。 その根拠の1つにOSの大きな差がワクチン以外のさまざまな影響を受けている可能性を示唆していると思います。
2019年10月1日~20年1月31日に、 イタリアの82の腫瘍科病棟でICIによる治療を受けている進行固形癌患者
全生存期間 (OS)、 無増悪生存期間 (PFS)、 客観的奏効率 (ORR)、 病勢コントロール率 (DCR)
多変量解析では、 OSおよびDCRの点で、 インフルエンザワクチン接種の好ましい影響が確認された。
INVIDIa-2試験の結果は、 ICI免疫療法を受けるがん患者の転帰にインフルエンザワクチン接種が免疫学的に好ましい影響を与えることを示唆しており、 この集団におけるワクチン接種の推奨をさらに促し、 抗ウイルス免疫と抗腫瘍免疫の相乗効果の可能性に関するトランスレーショナルな研究を支持するものである。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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