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11日前

Huangらは、 化学療法歴のあるホルモン受容体 (HR) 陽性・HER2陰性または低発現の転移性乳癌患者を対象に、 抗体薬物複合体 (ADC) であるトラスツズマブ デルクステカン (T-DXd)、 サシツズマブ ゴビテカン (SG)、 およびダトポタマブ デルクステカン (Dato-DXd) の有効性および安全性を、 EmbaseおよびOvid MEDLINEデータベースを基にシステマティックレビューおよびメタ解析で評価した。 その結果、 3剤のなかでT-DXdは無増悪生存期間 (PFS)、 全生存期間 (OS)、 および客観的奏効率 (ORR) のいずれにおいても最も良好な転帰を示し、 特に早期治療ラインで顕著であった。 また、 SGは後期治療ラインでOSの改善を示し、 Dato-DXdはOS改善効果を示さなかったものの、 最も良好な安全性プロファイルを示した。 本研究はAm J Clin Oncol誌において発表された。
対象RCTが4試験と少なく、 また試験間の異質性 (患者背景・治療ライン・HER2低発現の定義など) はlimitationです。
ADCは、 HR陽性・HER2陰性または低発現の転移性乳癌における転帰改善に寄与している一方で、 T-DXd、 SG、 Dato-DXdといったADC間を直接比較したエビデンスは限られている。
本研究では、 2025年7月までのEmbaseおよびOvid MEDLINEデータベースを基に、 無作為化比較試験4件を対象としたシステマティックレビューおよびメタ解析を実施し、 ADC3剤の有効性および安全性を比較評価した。
有効性評価項目はPFS、 OS、 およびORRであった。
ADC3剤はいずれも、 化学療法と比べてPFS (p<0.00001) およびORR (p=0.008) を有意に改善した。
T-DXdとSGはいずれもOSの有意な改善を示した (p=0.002) 一方で、 Dato-DXdでは有意差が認められなかった (p=0.94)。
SGにおけるOSの有意な改善は主として3次治療以降の後期治療ラインで認められた (p=0.03)。
3剤のなかでT-DXdはPFS、 OS、 およびORRのいずれにおいても最も良好な転帰を示し、 特に早期治療ラインで顕著であった。
Grade3以上の治療関連有害事象 (TRAE) 発現率はSGが60.2%と最も高く、 次いでT-DXdが52.6%、 Dato-DXdが20.8%であった。 最も頻度の高いGrade3以上のTRAEは、 SGおよびT-DXdでは好中球減少症、 Dato-DXdでは口内炎であった。
著者らは 「T-DXdは、 化学療法歴のあるHR陽性・HER2低発現の転移性乳癌において、 特に早期治療ラインでより優れた有効性を示した。 SGは主として後期治療ラインでOSの有意な改善を示し、 Dato-DXdはOSの改善効果を示さなかったものの、 最も良好な安全性プロファイルを示した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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