海外ジャーナルクラブ
12ヶ月前
Giraultらは分娩早期にオキシトシンを投与した妊婦を対象に、 分娩中のオキシトシン中止が出生児の病的状態に及ぼす影響に付いて、 多施設共同無作為化非盲検優越性試験STOPOXYで検討した。 その結果、 オキシトシン中止は新生児合併症の罹患率において、 臨床・統計的に有意な差をもたらさなかった。 本研究はLancet誌において発表された。
フランスからのRCTは、 米国、 中国、 オーストラリア/ニュージーランドと比べて非常に少ないのですが、 どれも興味深いものばかりです。 本研究も日常診療における臨床疑問をRCTで解決した教科書のような研究です。
陣痛期間の短縮に有効なオキシトシンは、 胎児および母体の合併症と関連する可能性があり、 陣痛中のオキシトシン投与の中止により合併症を軽減できる可能性がある。
分娩早期 (子宮頸管の4cm拡張前) にオキシトシンを投与された妊婦 : 2,170例
1 : 1の割合で以下の2群に無作為に割り付けた。
出生児の病的状態
絶対差0.4%ポイント (95%CI -2.1-2.9%ポイント) 、 相対リスク1.0 (95%CI 0.8-1.4)
安全性解析対象集団では、 両群間で臨床的に意味のある差は認められなかった。
分娩活動期に達した時点でのオキシトシン早期中止は、 オキシトシン継続投与群と比較して、 新生児罹病率において臨床的または統計的に有意な減少をもたらさなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。