【J Hematol Oncol】AML、MDS、CMMLでpevonedistatを含む3剤併用が有望
著者

海外ジャーナルクラブ

9ヶ月前

【J Hematol Oncol】AML、MDS、CMMLでpevonedistatを含む3剤併用が有望

【J Hematol Oncol】AML、MDS、CMMLでpevonedistatを含む3剤併用が有望
Shortらは、 新規診断の二次性急性骨髄性白血病 (AML) およびメチル化阻害薬 (HMA) による治療が不成功であった骨髄異形成症候群 (MDS) や慢性骨髄単球性白血病 (CMML) の患者を対象に、 アザシチジン、 ベネトクラクスにNEDD8阻害薬Pevonedistatを併用した際の有効性を第Ⅰ/Ⅱ相試験で検討。 その結果、 同3剤併用療法が、 AML、 MDS、 CMML患者において有望な活性を示すことが明らかとなった。 本研究はJ Hematol Oncol誌において発表された。 

📘原著論文

A phase 1/2 study of azacitidine, venetoclax and Pevonedistat in newly diagnosed secondary AML and in MDS or CMML after failure of hypomethylating agents. J Hematol Oncol. 2023 Jul 8;16(1):73. PMID: 37422688

👨‍⚕️監修医師のコメント

AMLにおいてアザシチジン、 ベネトクラクス、 Pevonedistatの3剤対アザシチジン、 ベネトクラクスの2剤のP2試験が行われていますので結果が期待されます。

🔢関連コンテンツ

VEN+AZA療法

【J Hematol Oncol】AML、MDS、CMMLでpevonedistatを含む3剤併用が有望

IPSS for MDS

骨髄異形成症候群の国際予後判定システム

IPSS-R

骨髄異形成症候群の改訂国際予後判定システム

WPSS

骨髄異形成症候群のWHO分類に基づく予後予測

背景

Pevonedistatは、 ファーストインクラスの低分子NEDD8活性化酵素阻害薬であり、 AMLおよびMDSにおいて臨床活性を有する。 前臨床試験でアザシチジンやベネトクラクスとの相乗効果が示唆されている。

研究デザイン

対象

新たに二次性AMLと診断された高齢者、 またはHMA不成功後のMDSまたはCMML患者

介入

AMLコホート:32例

アザシチジン75mg/m²静注  1~7日目
+ ベネトクラクス200~400mg経口 1~21日目
+ Pevonedistat 20mg/m²静注 1、3、5日目

MDS/CMMLコホート:8例

アザシチジン75mg/m²静注  1~7日目
+ ベネトクラクス200~400mg経口 1~14日目
+ Pevonedistat 20mg/m²静注 1、3、5日目

主要評価項目

  • AMLコホート:完全寛解(CR)/血液の回復不完全を伴う完全寛解(CRi)率
  • MDS/CMMLコホート:全奏効率

研究結果

主要評価項目

AMLコホート

  • CR/CRi率:66% (CR率50%、 Cri率16%)
  • 全生存期間(OS)中央値:8.1カ月

MDS/CMMLコホート

  • 全奏効率:75% (CR率13%)

安全性評価

グレード3/4の有害事象の発現

  • 感染症:35% (16例)
  • 発熱性好中球減少症:25% (10例)
  • 低リン血症:23% (9例)

結論

アザシチジン、 ベネトクラクス、 Pevonedistatの3剤併用療法は、 AML、 MDS、 CMMLを有する患者集団において有望な活性を示した。 この研究の結果は、 これらの疾患の治療法の新たな可能性を開拓するものであり、 今後の研究と臨床応用の方向性を示している。

こちらの記事の監修医師
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
QRコードから
アプリを
ダウンロード!
HOKUTOのロゴ
HOKUTOのロゴ
今すぐ無料ダウンロード!
様々な分野の医師
様々な分野の医師
【J Hematol Oncol】AML、MDS、CMMLでpevonedistatを含む3剤併用が有望