海外ジャーナルクラブ
26日前

Cabanillasらは、 BRAF野生型の未分化甲状腺癌 (ATC) 患者を対象に、 マルチキナーゼ阻害薬レンバチニブと抗PD-1抗体ペムブロリズマブの併用療法の有効性・安全性について、 単施設の単群第Ⅱ相試験で検討。 その結果、 OS中央値は13ヵ月、 奏効割合は36%であった。 試験結果はEur J Cancer誌に発表された。
historical controlを使用しているため、 患者背景の違いや、 支持療法・多職種診療の進歩などによるバイアスを否定できません。
【解説】BRAF V600変異 「癌種ごとに異なる標的治療の要点」
ATCでは、 BRAF V600E変異陽性例に対して、 BRAF阻害薬ダブラフェニブとMEK阻害薬トラメチニブの併用療法が承認されている。 一方、 ATC患者の約60%は同変異を有さず、 有効な治療選択肢が乏しいことが課題となっている。
対象は、 BRAF野生型のATC患者であり、 単施設の第Ⅱ相試験として実施された。 全例がレンバチニブ20mgの1日1回経口投与とペムブロリズマブ400mgの6週ごと静脈内投与を併用する治療を受け、 出血リスクが高い患者はレンバチニブを減量して開始することが許容された。
主要評価項目は全生存期間 (OS) だった。レンバチニブ単剤療法による過去のOS中央値3ヵ月を基準に、 3ヵ月の延長を目標とした。
25例が登録され、 年齢中央値は62歳、 64%が男性であった。 全例が登録時に遠隔転移を有していた。
生存例における追跡期間中央値は18.5ヵ月 (範囲12~47.1ヵ月) であり、 主要評価項目であるOS中央値は13ヵ月 (95%CI 7.8-35.6ヵ月) であった。 本試験は対照群を置かない単群デザインであり、 他治療との直接比較は行われていない。
副次評価項目である無増悪生存期間 (PFS) の中央値は5.4ヵ月 (95%CI 3.8-11.0ヵ月) であった。
標的病変における最良総合効果として、 完全奏効1例、 部分奏効8例を認め、 奏効割合は36% (9/25例) であった。
著者らは、 「レンバチニブ+ペムブロリズマブ併用療法が、 歴史的に予後不良なBRAF野生型の転移性ATC患者において、 臨床的に意義のあるOSを示し、 有効な治療選択肢となる可能性が支持された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。