寄稿ライター
7ヶ月前
こんにちは、 医局ウォッチャーのコアライ ミナトです。 連載4回目のテーマは 「僕が医局の闇を感じた瞬間3選」 です。
まずはある大学病院の先輩医師の話です。 この先輩は優秀ではあるものの、 周囲に求めるレベルも高く、 厳しい指導で知られていました。
そんな先輩とバイト先で一緒に仕事をしたときのことです。 いつもと比べて優しく穏やか。 普段なら 「自分で考えろ」 と言われそうな質問にも気軽に答えてくれまし。 さらには昼食までご馳走してくれて…
周りの人に聞いてみると、 どうやらバイト先の姿が本来の先輩なのだとか。 「バイトでは医局のストレスから解放されるんだよ。 若い頃は優しかったんだ」とのことでした。
あそこまで人格を変えてしまうほど、 大学医局はストレスフルな職場なのかと感じました。
続いては、 大学病院で長年勤務してきたベテラン医師の話です。 かねてから医局幹部と折り合いが悪く、 定年間近に関連病院に出向させられることになってしまいました。
その年齢で慣れない土地や職場に馴染むのは大変だったと思います。 加えて、 退職金の大幅な減額、 異動前後のボーナスカット、 引っ越し費用などで数百万~500万円は金銭的な負担が生じたのではないかと想像しています。
「関連先に出すならさっさと出せばいいのに」 「 ここまで引っ張ったなら定年まで居てもらえばいいのに」 と思いましたが、 後でベテラン医師の本音を聞き、 医局の恐ろしさを感じました。
「それでも大学から出られて良かったんだよ」
最後は 「寄付金文化」 です。 例えば、 関連病院が医師派遣を受ける代わりに、 大学や医局に寄付をすることがあるようですね。
少し古いデータになりますが、 日本病院会の 「平成27年 地域医療再生に関するアンケート調査報告書」 によると、 関連病院の約35%が医局に金銭を支払っており、 そのうち約14%は強制的なものだそうです。 金額は以下の通りです。
令和の時代では、 こんなことは減っているのを望むばかりです。 「医師個人による大学への多額の寄付」や「使途がはっきりしない医局費」なども実態が気になるところです。
僕が目にした医局の闇、 いかがでしたでしょうか。 「あれ、 こんなもんなの?」 と拍子抜けされた方もいらっしゃるかもしれません。
こういった記事で書けない話もありますし、 僕もまだまだ若輩者。 20年、 30年と医局に所属されている先生はさらにすごいエピソードがあるのではないでしょうか。
よかったらコメントで、 皆さんが「医局の闇を感じた瞬間」を教えてください。 今回は以上です。
>>著者が運営するブログはコチラ:「勤務医のマーチ」
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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