海外ジャーナルクラブ
4日前

Schlamらは、リンパ節転移陽性のHR陽性/HER2陰性早期乳癌を対象に、 術後補助療法においてCDK4/6阻害薬アベマシクリブの用量を治療開始初期に段階的に漸増するアプローチ (early dose escalation) の忍容性を前向き単群第II相試験TRADEで検討した。 その結果、 治療開始から24週時点の投与継続率は82.0%と良好であり、そのうち64.4%で目標用量の150mg1日2回が投与されていた。 結果はESMO Openに発表された。
単群試験であることから、 用量漸増 (dose-escalation) 戦略が忍容性および有効性に及ぼす影響を因果的に評価することは困難です。
術後補助療法におけるアベマシクリブは、 高リスクのHR陽性/HER2陰性早期乳癌において再発率を低下させ全生存を改善することが示されている。 一方で毒性 (特に下痢) により減量や早期中止に至る場合があり、 治療継続の障壁となっている。
先行して報告されたTRADE試験の主解析の結果では、低用量から段階的に増量するアプローチによって治療開始12週までに目標用量150mg1日2回への到達と維持が可能であることが示された。 今回は事前に計画された24週時点の臨床アウトカム解析の結果を報告する。
TRADE試験は医師主導による前向き単群第II相試験である。 対象は、 術後補助療法としてのアベマシクリブの適応となる、 リンパ節転移陽性のHR陽性/HER2陰性早期乳癌患者とし、 89例が評価可能であった。 予定されている治療期間は2年間で目標用量は150mg1日2回とし、 全例で治療開始初期に段階的用量漸増アプローチによりアベマシクリブの投与が開始された*。
本解析では24週時点での治療継続割合および忍容性を評価した。
評価可能な89例のうち16例 (18.0%) が24週までにアベマシクリブを中止していた。 このうち7例 (7.9%) は有害事象による中止であった。
24週時点で投与を継続していた73例 (82.0%) のうち、 47例 (64.4%) で150mg1日2回、 18例 (24.7%) で100mg1日2回、 8例 (11.0%) で50mg1日2回を投与されていた。
評価可能な89例のうち29例 (32.6%) で1回以上の減量を要し、 このうち22例 (24.7%) は150mg1日2回に到達した後に減量していた。
患者報告アウトカム (PRO) では、 ベースラインから治療5ヵ月時点までQOLに臨床的に意味のある変化は認められなかった。
著者らは、 「24週時点のTRADE試験の結果は、 術後補助療法としてのアベマシクリブ投与開始時の用量漸増アプローチが治療の継続率と忍容性の最適化に有用であることを引き続き示している」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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