海外ジャーナルクラブ
6日前

Dreylingらは、 18~65歳のマントル細胞リンパ腫患者に対する1次治療として、 標準的な免疫化学療法+ブルトン型チロシンキナーゼ (BTK) 阻害薬イブルチニブ併用に自家造血幹細胞移植 (ASCT) 追加の有無が生存転帰に及ぼす影響を、 欧州MCLネットワークによる海外第Ⅲ相非盲検3群優越性無作為化比較試験TRIANGLEの長期追跡調査で評価した。 その結果、 標準的な免疫化学療法へのイブルチニブ併用により治療成功生存期間 (FFS) および全生存期間 (OS) の改善が認められた一方、 ASCT追加による上乗せ効果は認められず、 毒性が増加した。 本研究はLancet誌において発表された。
追跡期間は依然として短く、 ASCTの有効性を評価した既存試験と比較するとフォローアップデータが不足しています。
TRIANGLE試験の初回解析では、 18~65歳のマントル細胞リンパ腫患者に対する1次治療として、 標準的な免疫化学療法にイブルチニブを追加することで、 FFSが改善することが示された。
本研究では、 追跡期間の延長に伴い、 イブルチニブ含有レジメンへのASCT追加がFFSおよびOSに及ぼす影響を評価した。
欧州13ヵ国およびイスラエルの二次または三次医療機関165施設において、 未治療のII~IV期マントル細胞リンパ腫を有し、 ASCTの適応となる18~65歳の患者を対象に、 TRIANGLE試験が実施された。
対象患者870例が以下の3群に1 : 1 : 1で無作為に割り付けられた。
リツキシマブ維持療法は、 各国のガイドラインに従い、 すべての治療群で許容された。
主要評価項目はFFSであり、 3つのペアワイズ比較による片側ログランク検定を用いて統計学的モニタリングを行った。 主要解析はintention-to-treat (ITT) 集団で実施し、 プロトコル逸脱の有無にかかわらず、 無作為化された全患者を含めた。 安全性は、 各治療フェーズで試験治療のいずれかの構成要素を開始した患者を対象に評価した。
追跡期間中央値54.9ヵ月 (95%CI 54.4-56.0ヵ月) において、 4年FFS率はA+I群が82% (95%CI 78-87%)、 I群が81% (95%CI 76-86%) であり、 A+I群のI群に対する優越性は示されなかった (HR 0.86 [片側98.33%CI 0.00-1.27]、 片側p=0.21)。
A群では70% (95%CI 65-76%) であり、 初回解析と同様にA+I群のA群に対する優越性が示された (HR 0.63 [片側98.33%CI 0.00-0.89]、 片側p=0.0026)。 一方で、 初回解析と同様にA群のI群に対する優越性は示されなかった (HR 1.45、 片側98.33%CI 0.00-2.02、 片側p=0.99)。
4年OS率は、 A+I群が88% (95%CI 84-92%) であり、 A群の81% (95%CI 76-85%) と比べて有意に改善した (HR 0.59 [95%CI 0.38-0.92]、 p=0.0036)。 また、 I群でも90% (95%CI 87-94%) とA群と比べて有意な改善が認められた (HR 0.57 [95%CI 0.36-0.90]、 p=0.0019)。
維持療法中または追跡期間中に最も多く認められたGrade3~5の有害事象 (AE) は血液系障害であり、 A+I群では54%、 I群では28%、 A群では23%に報告された。 感染症は、 A+I群では34%、 I群では26%、 A群では15%に報告された。 維持療法中または追跡期間中に最も多く認められた致死的AEは感染症および寄生虫症であり、 A+I群では234例中4例 (2%)、 I群では269例中5例 (2%) に発現した。
著者らは 「55ヵ月の長期追跡後、 イブルチニブを含む2群では、 FFSだけでなく、 OSにおいても臨床的に意味のある改善が認められた。 一方、 イブルチニブ含有レジメンにASCTを追加しても追加的なベネフィットは得られず、 毒性が増加した。 イブルチニブとR-CHOP+R-DHAP (またはR-DHAOx) による導入療法に続き、 イブルチニブによる2年間の維持療法を行う治療は、 若年マントル細胞リンパ腫患者に対する新たな標準治療として検討されるべきである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。