【Lancet】前治療歴がない活動性乾癬性関節炎、 ビメキズマブ投与が有効か
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2年前

【Lancet】前治療歴がない活動性乾癬性関節炎、 ビメキズマブ投与が有効か

【Lancet】前治療歴がない活動性乾癬性関節炎、 ビメキズマブ投与が有効か
McInnesらは、 6カ月以上症状があり、 生物学的製剤による治療歴がない活動性乾癬性関節炎 (PsA) 患者を対象に、 ビメキズマブの有効性と安全性を多施設共同二重盲検無作為化第Ⅲ相試験で検討 (BE OPTIMAL)。 その結果、 ビメキズマブ投与はプラセボ投与と比較して16週時点の関節、 皮膚、 X線写真上の有効性おいて優れた改善効果を示した。 本研究は、 Lancet誌において発表された。

📘原著論文

Bimekizumab in patients with psoriatic arthritis, naive to biologic treatment: a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial (BE OPTIMAL). Lancet. 2022 Dec 5;S0140-6736(22)02302-9.PMID: 36493791

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

IL-17AとIL-17Fという2つのKey driverを抑えているのですが、 本疾患におけるIL-17Fの役割はI L-17Aほどははっきりしていないようです。 本研究成果があるので2つを抑えるのが当たり前と思ってしまうのですが、 他の領域でもモノクローナル抗体でどこ (とどこ) を抑えると実臨床で効果が得られるのか、 この感覚がより重要になってきました。


背景

ビメキズマブは、 インターロイキン (IL) -17AおよびIL-17Fを選択的に阻害するモノクローナルIgG1抗体である。

研究デザイン

対象

スクリーニングの6カ月以上前に、 成人発症のPsAと診断された18歳以上の患者を無作為に割り付けた。

  • ビメキズマブ群:431名 (ビメキズマブ160mgを4週間ごとに皮下投与)
  • プラセボ群:281名 (プラセボを2週間ごとに皮下投与)
  • アダリムマブ群:140名 (アダリムマブ40mgを2週間ごとに皮下投与)
16週目に、 プラセボに割り付けられた患者はビメキズマブ160mgの4週ごとの投与に切り替わった。

主要評価項目

16週目にAmerican College of Rheumatology criteriaの50%以上の改善 (ACR50) を示した患者の割合。

研究結果

有効性評価

投与16週時点で、 ビメキズマブ群はプラセボ群に比し、 ACR50に有意に多く到達した。

  • ビメキズマブ群:44% (431名中189名)
  • プラセボ群:10% (281名中28名)
オッズ比 7.1、 95%CI 4.6-10.9、 P<0.0001
  • アダリムマブ群:46% (140名中64名)

副次的な階層的エンドポイントはすべて満たされていた。

安全性評価

16週目までの治療起因性の有害事象

  • ビメキズマブ群:60% (431名中258名)
  • プラセボ群:49% (281名中139名]
  • アダリムマブ群:59% (140名中83名)

死亡例は確認されなかった。

結果の解釈

生物学的製剤による治療歴のないPsA患者において、 ビメキズマブ投与はプラセボ投与と比較して16週時点の関節、 皮膚、 X線写真上の有効性おいて優れた改善効果を示した。 真菌感染症の発生を含むビメキズマブの安全性プロファイルは、 プラーク乾癬患者を対象としたこれまでの第Ⅲ相試験やIL-17A阻害剤と同様であった。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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