海外ジャーナルクラブ
2年前
McInnesらは、 6カ月以上症状があり、 生物学的製剤による治療歴がない活動性乾癬性関節炎 (PsA) 患者を対象に、 ビメキズマブの有効性と安全性を多施設共同二重盲検無作為化第Ⅲ相試験で検討 (BE OPTIMAL)。 その結果、 ビメキズマブ投与はプラセボ投与と比較して16週時点の関節、 皮膚、 X線写真上の有効性おいて優れた改善効果を示した。 本研究は、 Lancet誌において発表された。
IL-17AとIL-17Fという2つのKey driverを抑えているのですが、 本疾患におけるIL-17Fの役割はI L-17Aほどははっきりしていないようです。 本研究成果があるので2つを抑えるのが当たり前と思ってしまうのですが、 他の領域でもモノクローナル抗体でどこ (とどこ) を抑えると実臨床で効果が得られるのか、 この感覚がより重要になってきました。
ビメキズマブは、 インターロイキン (IL) -17AおよびIL-17Fを選択的に阻害するモノクローナルIgG1抗体である。
スクリーニングの6カ月以上前に、 成人発症のPsAと診断された18歳以上の患者を無作為に割り付けた。
16週目にAmerican College of Rheumatology criteriaの50%以上の改善 (ACR50) を示した患者の割合。
投与16週時点で、 ビメキズマブ群はプラセボ群に比し、 ACR50に有意に多く到達した。
副次的な階層的エンドポイントはすべて満たされていた。
16週目までの治療起因性の有害事象
死亡例は確認されなかった。
生物学的製剤による治療歴のないPsA患者において、 ビメキズマブ投与はプラセボ投与と比較して16週時点の関節、 皮膚、 X線写真上の有効性おいて優れた改善効果を示した。 真菌感染症の発生を含むビメキズマブの安全性プロファイルは、 プラーク乾癬患者を対象としたこれまでの第Ⅲ相試験やIL-17A阻害剤と同様であった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。