【IMMUNOPRISM】テクリスタマブ、 高リスクSMMでCR率75.6% vs 0%
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HOKUTO編集部

10日前

【IMMUNOPRISM】テクリスタマブ、 高リスクSMMでCR率75.6% vs 0%

【IMMUNOPRISM】テクリスタマブ、 高リスクSMMでCR率75.6% vs 0%
高リスクくすぶり型多発性骨髄腫 (HR-SMM) 患者を対象に、 BCMA×CD3二重特異性抗体テクリスタマブの有効性および安全性について、 レナリドミド+デキサメタゾン (Rd) と比較した第Ⅱ相無作為化比較試験IMMUNOPRISMの結果から、 主要評価項目の完全奏効率 (CR率) の改善に加えて、 PFSも有意に延長した。 米・Dana-Farber Cancer InstituteのOmar Nadeem氏が発表した。 

背景

HR-SMM、 T細胞エンゲージャーに期待

HR-SMMは、 多発性骨髄腫への進行までは経過観察されることが多かったが、 近年は進行抑制を目的とした早期治療の意義が検討されている。

テクリスタマブはBCMAを標的とする二重特異性抗体であり、 再発・難治性多発性骨髄腫で有効性が示されている。 SMMでは腫瘍量が少なく、 免疫機能の障害も比較的軽度であることから、 T細胞エンゲージャーによる奏効と毒性軽減が期待される。

試験の概要

テクリスタマブとRdを比較

対象は、 20-2-20基準、 IMWGリスクスコア9点以上、 evolving-type SMM、 高リスク細胞遺伝学的異常などに基づきHR-SMMと判定された患者だった。

安全性確認コホート6例の後、 60例がテクリスタマブ群40例、 Rd群20例に2 : 1で無作為化された。 実際に治療を受け解析対象となったのは、 テクリスタマブ群45例 (安全性確認コホート6例を含む)、 Rd群14例だった。

  • テクリスタマブ群 : 45例
ステップアップを行いながら、 12サイクル投与
  • Rd群 : 14例
レナリドミド+デキサメタゾンを24サイクル投与

テクリスタマブの投与期間は当初24サイクルだったが、 試験途中で12サイクルへ短縮された。 主要評価項目はCR率だった。

試験の結果

CR率は75.6% vs 0%、 テクリスタマブ群でより深い奏効

データカットオフ時点で、 59例が治療を受け、 テクリスタマブ群45例、 Rd群14例が解析対象となった。

CR率はテクリスタマブ群が75.6%、 Rd群が0%であり、 テクリスタマブ群でより深い奏効を認めた。 また、 VGPR (最良部分奏効) 率はテクリスタマブ群86.7%、 Rd群14.3%だった。

MRD陰性率は82%

MRD陰性率は、 テクリスタマブ群で82% (37/45例) だった。 一方、 Rd群ではMRD陰性例を認めなかった。

テクリスタマブ群におけるMRD陰性化までの期間中央値は6.2ヵ月だった。 初回評価でMRD陰性となり、 連続評価が可能だった28例では、 最新評価時点まで全例でMRD陰性が持続していた。

PFSを有意に改善

追跡期間中央値23.4ヵ月時点で、 PFSはテクリスタマブ群でRd群に比べ有意に改善した。 PFS中央値は両群いずれもNRで、 2年PFS率はテクリスタマブ群92%、 Rd群51%だった (log-rank p=0.007)。

進行イベントは計8例で、 テクリスタマブ群3例 (7%)、 Rd群5例 (36%) だった。 このうちCRAB進行*は5例だった (テクリスタマブ群2例 [4%]、 Rd群3例 [21%])。

*高カルシウム血症、 腎障害、 貧血、 骨病変を伴う症候性MMへの進行

高グレードCRSや神経毒性は認めず

安全性確認コホートでは用量制限毒性は認められなかった。 テクリスタマブ群ではサイトカイン放出症候群 (CRS) が71.1%に発現したが、 すべてGrade 1または2だった。 免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群 (ICANS) を含む神経毒性も報告されなかった。

Grade 3以上の感染症はテクリスタマブ群20.0%、 Rd群21.4%で、 両群間に明らかな差はみられなかった。 テクリスタマブ群の全例で免疫グロブリン静注による予防投与が行われた。

結論

HR-SMMでの有用性評価には長期追跡が必要

Nadeem氏は 「本試験はHR-SMMにおいてBCMA二重特異性T細胞エンゲージャーであるテクリスタマブをRdと比較した初の無作為化比較試験である。 MRD陰性の持続性やHR-SMMにおけるリスク・ベネフィットの評価には、 さらなる長期追跡が必要である」 と報告した。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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