インタビュー
1年前
「分からないことを何でも聞けます」 ーー。ハートライフ病院 (沖縄県中城村) の初期臨床研修医 (2年次) ・ 衛藤勇斗先生に病院の特徴を尋ねると、 こんな答えが返ってきました。 上級医も含めて病院全体の雰囲気が 「とにかく温かい」 そうです。
ハートライフ病院は、 沖縄本島中部東海岸にある地域医療支援病院です。 32の診療科に加え、 専門外来や内視鏡センター、 予防医学センターがあるほか、 県内で骨髄移植を完結できる 「無菌治療センター」 などの専門治療を行う中核病院です。 医療機関の機能の役割分担と連携を推進し、地域のかかりつけ医などを支援する地域医療支援病院でもあります。
ーー研修先にハートライフ病院を選んだ理由は
衛藤先生 「出身の琉球大学から車で10分近く、 実習に行くと、 研修医の先輩がとにかく優しいのが印象的でした。 病院全体として温かい雰囲気で、『ここいいなあ』と直感で決めました」
ーー実際に働いてみた感想は
衛藤先生 「想像していた以上に居心地が良く、 何でも相談できちゃいます。 同期が7人と多すぎないこともあり、 上級医と1対1で診療科を回る機会も多いです。 指導医のアドバイスを受けつつ、 薬の変更や治療法の決定にメインで関与できるのは非常に勉強になります。 一方、 休み時間に皆でテレビでスポーツ観戦することもあり、 コミュニケーションが取りやすいです」
「実際、 上級医もローテーションしていない研修医の顔と名前を覚えてくれています。 院内コンサルトもしやすく、 温かい雰囲気によって好循環が生まれていると考えています」
ーー研修の特徴は。
衛藤先生 「個人がやりたい範囲に応じ、臨機応変に対応してくれます。 私は運動器を強みにしたプライマリーケア医を目指しています。 例えば、 整形外科をローテーションで回った時はずっと手術を手伝うのではなく、外来を多めに診させてもらいました。 形成外科の場合、 外傷による創や褥瘡、 高齢者の足の困り事に対応できるようになりたいと事前に上級医に伝えたところ、外来での処置を多く経験させてもらいました」
ーー1日のスケジュールは。
衛藤先生 「形成外科は午前7時から処置などがあるので、 その前には出勤してカルテなどの確認をしています。 それ以外の科は割と朝がゆっくり (午前8時) なイメージです。 研修医は救急科と総合内科のカンファレンスが朝8時からあり、 いずれも研修医が症例を持ち寄って指導医の下でディスカッションするものです」
「基本的に午前は手術を手伝い、 午後は外来です。 外来も抜爪を手伝ったり、 包帯を巻いたり、 かなり楽しいです。 ただ見ているだけではありません。 夕方は午後5時に回診して、 5時半にはおおむね業務は終了します。 臨床業務に忙殺されるわけではなく、 自分の趣味などに時間を確保できます」
「一方、 その年の研修医の人数にもよりますが、 救急当直が月7回くらいと少し多めです。 救急搬送もwalk-inも全例で研修医がファーストタッチするので、 しっかり経験も積めます。 ハイパーが5、 ハイポが1だとすると、 総合的に3くらいだと感じています」
ーー周辺の生活環境は。
衛藤先生 「病院がある中城村は那覇市内から車で20〜30分で、 研修医や看護師さんも病院近くに住んでいることが多いです。 居酒屋はそんなにないですが、 人も多くなく、 適度に田舎で過ごしやすいです」
ーーオフの過ごし方は。
衛藤先生 「サッカーやフットサルをしたり、自宅でJリーグや海外サッカーの観戦をしたりすることが多いです。 病院から近い東海岸のビーチにもたまに行きます。 他の研修医も自分の趣味に時間を使っている人が多いです。 釣りやゲーム、 映画鑑賞など様々です」
ーー医学生にメッセージを
衛藤先生 「ハイパーにするかハイポにするか、 気にする人は多いと思います。 ただ、 興味のある病院があったら実際に見学して、 雰囲気を見ることが大切です。 2年間研修をする自分の姿をイメージし、 楽しくやれそうであれば、 研修先がどこになろうと医師としての力はしっかり身につくはずです」
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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