【Haematologica】再発/難治性DLBCLへのtafasitamab+レナリドミドが長期でも有効
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海外ジャーナルクラブ

7ヶ月前

【Haematologica】再発/難治性DLBCLへのtafasitamab+レナリドミドが長期でも有効

【Haematologica】再発/難治性DLBCLへのtafasitamab+レナリドミドが長期でも有効
Duellらは、 再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫 (DLBCL) 患者を対象に、 抗CD19抗体tafasitamab+レナリドミド併用療法の有効性および安全性を第II相試験L-MINDで検討。 同試験の最終解析の結果、tafasitamab+レナリドミド併用療法が長期的な疾患コントロールに優れ、 安全性に関する新たな懸念も認められなかった。 本研究は、 Haematologica誌において発表された。 

📘原著論文

Tafasitamab for patients with relapsed or refractory diffuse large B-cell lymphoma: final 5-year efficacy and safety in the phase II L-MIND study. Haematologica. 2023 Aug 31. PMID: 37646664

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本第Ⅱ相試験 (L-MIND) 結果は3年間フォロー結果が既に報告されており、 今回が最終的な5年間フォロー結果となります。 第Ⅱ相試験はコントロールがないために、 こういう手法で有効性や安全性を短期、 長期で示していく意義を改めて感じます。

🔢関連コンテンツ

NCCN-IPI

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の国際予後指標

CNS-IPI

DLBCLのCNS再発リスクスコア

R-IPI

DLBCLの修正国際予後指標 (revised IPI)

研究デザイン

対象

18歳以上で全身療法歴1~3回、 ECOG PS 0-2の再発/難治性DLBCL患者:80例

介入

tafasitamab+レナリドミド併用 (最大12サイクル) を最大12サイクルまで併用投与し、 その後、 病勢進行 (PD) または許容できない毒性が認められるまでtafasitamab単剤療法を実施した。

主要評価項目

最良の全奏効率 (ORR)

副次評価項目

奏効期間 (DoR)、 無増悪生存期間 (PFS)、 全生存期間 (OS)、 安全性

探索的解析として有効性のエンドポイントを前治療ライン別に評価した。

研究結果

有効性評価

主要評価項目

  • ORR:57.5%
  • 完全奏効 (CR) :41.3% (33例)

副次評価項目

  • DoR:追跡期間中央値は44.0ヵ月で、 DoR中央値は未達であった。
  • PFS中央値:11.6ヵ月 (95%CI 5.7-45.7)
  • OS中央値:33.5ヵ月 (95%CI 18.3-NR)

探索的解析

前治療ラインが1つの患者 (40例) は、 2つ以上の患者 (40例) と比較して高いORR (67.5%、 CR 52.5%) を示したが、 DoR中央値はいずれのサブグループでも到達しなかった。

その他の探索的解析により、 長期有効性の結果はサブグループ間で一貫していた。

安全性評価

有害事象はこれまでの報告と一致し、 管理可能であった。

有害事象の頻度はtafasitamab単剤療法中に減少し、 安全性に関する新たな懸念は認められなかった。

結論

tafasitamabとレナリドミドの併用療法は長期的な疾患コントロールに優れ、 安全性に関する新たな懸念も認められなかった。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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