海外ジャーナルクラブ
4日前

Liらは、 萎縮性胃炎 (AG) および非萎縮性胃炎 (NAG) の患者を対象に、 畳み込みニューラルネットワーク (CNN) によるHelicobacter pylori (H. pylori) 感染の内視鏡診断能を後ろ向き多施設横断研究で検討した。 その結果、 内視鏡医では非萎縮性胃炎と比べて萎縮性胃炎でH. pylori感染の診断能が低下したのに対し、 CNNモデルでは非萎縮性胃炎と萎縮性胃炎のいずれにおいても高い診断能を示した。 研究結果はSurg Endosc誌に発表された。
本モデルは活動性感染、 除菌後、 真の陰性を区別できません。 特に萎縮性胃炎では既往の除菌治療の影響を受けるため、 現時点では除菌後のフォローではなく初回スクリーニングに適したモデルと考えられます。
CNNベースの人工知能 (AI) システムは、 胃粘膜が保たれた患者におけるH. pylori感染の検出で有望性が示されている。しかし、 萎縮性胃炎は複雑な粘膜変化により典型的な内視鏡所見が覆い隠されうる前癌病変であり、 萎縮性胃炎におけるCNNベースのAIの診断能は不明である。
本研究は4施設から2万2,986例 (内視鏡画像464,480点) を組み入れた後ろ向き多施設横断研究である。 CNNモデルは専用の訓練・検証セットで学習・最適化された。
モデルは独立したテストセットで評価され、 萎縮性胃炎および非萎縮性胃炎の患者におけるH. pylori感染の検出能を内視鏡医 (熟練内視鏡医および若手内視鏡医) と直接比較した。
熟練内視鏡医によるH. pylori感染診断能は、 非萎縮性胃炎と比べて萎縮性胃炎で低下した。 非萎縮性胃炎と萎縮性胃炎の診断の正確度はそれぞれ78.0%、 69.9%、 特異度は76.8%、 50.0%であった。 一方、 感度は非萎縮性胃炎が79.3%、 萎縮性胃炎が82.7%で萎縮性胃炎が非萎縮性胃炎を上回った。
若手内視鏡医の診断能は両病態ともに一貫して低かった。
これに対し、 CNNモデルでは非萎縮性胃炎と萎縮性胃炎のいずれにおいても高い診断能を維持し、 正確度はそれぞれ94.9%、 95.9%、 感度は97.3%、 95.2%、 特異度は92.7%、 97.0%であった。
萎縮性胃炎においてCNNモデルはすべての診断指標で熟練内視鏡医と若手内視鏡医を上回った (いずれもp<0.01)。
著者らは、 「萎縮性胃炎におけるH. pylori感染の検出において、 CNNベースのシステムは内視鏡医を上回る診断性能を示し、 粘膜の状態が異なっていても一貫した性能を維持し得ることも示された。 この結果は、 前癌病変を有する高リスク集団のH. pylori感染のスクリーニングにおいて、 CNNベースのAIが信頼性の高いツールとなりうる可能性を支持するものである」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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