ADC +ペムブロリズマブ±Chemoがドライバー遺伝子変異陰性NSCLCで奏効:TROPION-Lung02
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HOKUTO編集部

12ヶ月前

ADC +ペムブロリズマブ±Chemoがドライバー遺伝子変異陰性NSCLCで奏効:TROPION-Lung02

ADC +ペムブロリズマブ±Chemoがドライバー遺伝子変異陰性NSCLCで奏効:TROPION-Lung02

ドライバー遺伝子変異のない進行非小細胞肺がん (NSCLC) に対する抗TROP2抗体薬物複合薬 (ADC) であるdatopotamab deruxtecan (Dato-DXd)+抗PD-1抗体ペムブロリズマブ併用療法とこれらにプラチナベースの化学療法 (Pt-Chemo) を加えた3剤併用療法の有効性および安全性を評価する国際非盲検第Ⅰb相試験TROPION-Lung02の結果から、 前治療のライン数にかかわらず、 三剤併用療法による有望な抗腫瘍効果と高い忍容性が認められた。

2023年6月2~6日に開催された米国臨床腫瘍学会 (ASCO 2023) において、 国立がん研究センター中央病院呼吸器内科外来医長の後藤悌氏が発表した。

TROPION-Lung02試験の概要

同試験は、 用量漸増コホートと拡大コホートの2つのコホートから構成されている。

対象

両コホートとも、 ドライバー遺伝子変異のない進行または転移を有するNSCLC患者。

適格基準

用量漸増コホート:前治療歴が二次治療以下

拡大コホート (二剤併用を検証するコホート1~2、 および三剤併用を検証するコホート3~6から構成)

コホート1~2:Pt-Chemoによる一次治療歴は許容。
コホート2 (2022年6月30日以降の登録):未治療
コホート3~6:未治療

方法

  • 二剤併用療法:Dato-DXd (4mg/kgまたは6mg/kg) +ペムブロリズマブ (200mg) を3週ごとに静脈投与。
  • 三剤併用療法:上記の二剤併用療法の用法・用量に、 カルボプラチン (AUC 5) またはシスプラチン (75mg/m²) を併用。

評価項目

  • 主要評価項目:安全性、 忍容性(DLT含む)
  • 副次評価項目:有効性、 薬物動態、 免疫原性

TROPION-Lung02試験の結果

患者背景

  • 年齢中央値65歳。 一次治療ありは58~75%。 免疫療法歴ありは19~25%。
  • PD-L1発現は1%未満/1-49%/≧50%が36~40%/33~40%/20~25%
  • 治療期間中央値4.6カ月
  • データカットオフ時点 (2023年4月7日) で、 二剤併用療法群では36%、 三剤併用療法群では46%が治療継続中であった。

客観的奏効率 (ORR) (95%CI)

全患者

  • 二剤併用群 (61例):38% (26-51%)
  • 三剤併用群 (71例):49% (37-61%)、 うち1例でCRを達成

一次治療例に限定したグループ

  • 二剤併用群 (34例):50% (32-68%)
  • 三剤併用群 (53例):57% (42-70%)、 うち1例でCRを達成

病勢コントロール率 (DCR)

全患者

  • 二剤併用群:84%
  • 三剤併用群:87%

一次治療例

  • 二剤併用群:91%
  • 三剤併用群:91%

奏効期間

中央値(95%CI)、 全患者

  • 二剤併用群:未到達(8.8カ月-NE)
  • 三剤併用群:未到達(5.8カ月-NE)

無増悪生存期間 (PFS、 preliminary) 中央値 (95%CI)

  • 二剤併用群:8.3カ月(6.8-11.8カ月)
  • 三剤併用群:7.8カ月(5.6-11.1カ月)

安全性

治療関連の有害事象 (TEAE) の発現率 (全グレード、 グレード3以上)

  • 二剤併用群:97%、 53%
  • 三剤併用群:100%、 76%

死亡、 減量、 投与中止に至ったTEAE

  • 二剤併用群:5%、 22%、 28%
  • 三剤併用群:7%、 19%、 38%

Dato-DXd関連TEAEによる減量、 中止

  • 二剤併用群:22%、 23%
  • 三剤併用群:15%、 28%

薬剤関連の間質性肺疾患/間質性肺炎 (全グレード、 グレード3以上)

  • 二剤併用群:17%、 3%
  • 三剤併用群:22%、 3%

後藤氏らの結論

進行NSCLC患者に対し、 Dato-DXd+ペムブロリズマブ+Pt-Chemoによる三剤併用療法は抗腫瘍効果と忍容性のいずれもが良好であった。 進行NSCLCの一次治療における三剤併用療法と標準治療を比較する第Ⅲ相試験TROPION-Lung07およびTROPION-Lung08が現在進行中である。

こちらの記事の監修医師
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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