海外ジャーナルクラブ
14日前

Denburgらは、 レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系阻害薬 (RAASi) またはカルシウム拮抗薬 (CCB) による降圧療法を開始した小児および思春期の慢性腎臓病 (CKD) 患者を対象に、 両剤の腎機能維持に対する有効性を、 PRESERVE研究の電子健康記録データを用いたtarget trial emulationによる比較有効性研究で評価した。 その結果、 RAASiではCCBと比べて2年以内の腎代替療法への移行リスクが有意に低下し、 収縮期血圧コントロールも良好であった。 本研究はJAMA Pediatr誌において発表された。
蛋白尿評価では定量的指標ではなく尿試験紙結果を主に用いており、 蛋白尿重症度を十分に反映できていない可能性があります。
高血圧は、 CKDにおける腎機能低下の主要な修正可能因子である。 一方で、 小児CKDにおいて、 第一選択の降圧治療として広く用いられているRAASiおよびCCBの比較有効性を検討した試験は限られている。
そこで本研究では、 小児および思春期のCKD患者を対象に、 RAASiおよびCCBの腎機能維持における実臨床での比較有効性を評価した。
2009年1月~2020年12月のPRESERVE研究の電子健康記録データに基づき、 5つのPCORnet臨床研究ネットワークに属する医療機関13施設においてRAASiまたはCCBによる降圧療法を開始した2~20.9歳の小児および思春期CKD患者*2,762例を対象に、 target trial emulationを用いて、 2年間の転帰を比較する実用的非盲検臨床試験を模倣した比較有効性研究が実施された。
主要評価項目は、 追跡期間2年以内の腎代替療法への移行であり、 United States Renal Data Systemとの連結により確認した。 副次評価項目は、 腎代替療法への移行、 推算糸球体濾過量 (eGFR) の50%低下、 またはeGFRが15mL/min/1.73m²未満のいずれかを満たす複合アウトカムであった。
解析では、 intention-to-treat (ITT) 解析として、 傾向スコア層別化を伴うCox比例ハザード回帰を用い、 調整ハザード比 (aHR) を推定した。 また、 調整解析により、 追跡期間2年以内の収縮期血圧コントロールについても比較した。
対象患者2,762例のうち、 RAASi群は1,757例で、 年齢中央値は13.1歳 (四分位範囲 [IQR] 9.2-15.5)、 男性は51.1%であった。 CCB群は1,005例で、 年齢中央値は12.6歳 (IQR 8.4-15.3)、 男性は49.8%であった。
調整解析において、 RAASi群ではCCB群と比べて2年以内の腎代替療法への移行リスクが有意に低下した (aHR 0.58 [95%CI 0.40-0.84]、 p=0.004)。
副次評価項目の複合アウトカムにおいても、 RAASi群で有意なリスク低下が認められた (aHR 0.67 [95%CI 0.53-0.83])。
収縮期血圧コントロールにおいても、 RAASi群がCCB群と比べて良好であり、 収縮期血圧が90パーセンタイルを超えていた時間の割合は、 RAASi群が29%、 CCB群が39%であった。
著者らは 「本研究において、 RAASiはCCBと比べてCKD進行リスクの低下および良好な血圧コントロールと関連していた。 本研究の結果は、 小児CKDにおける降圧療法の第一選択としてRAASiの使用を支持するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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