【ALEX最終解析】未治療進行ALK陽性NSCLCへのアレクチニブでOS改善
著者

HOKUTO編集部

5ヶ月前

【ALEX最終解析】未治療進行ALK陽性NSCLCへのアレクチニブでOS改善

【ALEX最終解析】未治療進行ALK陽性NSCLCへのアレクチニブでOS改善
未治療の進行ALK陽性非小細胞肺癌 (NSCLC) を対象に、 第2世代ALK阻害薬アレクチニブの有効性および安全性を、 第1世代ALK阻害薬クリゾチニブと比較評価した海外多施設共同第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験ALEXの最終OS解析の結果、 アレクチニブはOSを数値上改善し、 安全性プロファイルも良好だった。 中国・The Chinese University of Hong KongのTony S.K. Mok氏が発表した。

背景

既報の最終PFS解析結果時点でOSはimmature

第Ⅲ相ALEX試験では最終無増悪生存期間 (PFS) が既に報告されているが (中央値 アレクチニブ群 34.8ヵ月 vs クリゾチニブ群 10.9ヵ月、 p<0.0001)、 その時点で全生存期間 (OS) はimmatureだった¹⁾。

試験の概要

アレクチニブとクリゾチニブを比較評価

18歳以上で未治療の進行性ALK陽性NSCLC303例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。

  • アレクチニブ群 : 152例
アレクチニブ600mgを1日2回経口投与
  • クリゾチニブ群 : 151例
クリゾチニブ250mgを1日2回経口投与
両剤は病勢進行 (PD)、 容認できない毒性発現、 試験中止、 または死亡に至るまで投与された。 PD前のクロスオーバーは認められなかった。

主要評価項目は担当医師評価によるPFS、 副次評価項目はOS、 奏効持続期間 (DoR)、 安全性などだった。

試験の結果

患者背景は概ね一致

年齢、 性別、 病期などの患者背景は両群間で概ねバランスが取れていた。 中枢神経系 (CNS) 転移ありはアレクチニブ群が42.1%、 クリゾチニブ群が38.4%だった。

mOSは81.1ヵ月vs54.2ヵ月、 数値的改善

追跡期間中央値はアレクチニブ群が53.5ヵ月、 クリゾチニブ群が23.3ヵ月だった。

OS中央値(mOS)は、 アレクチニブ群が81.1ヵ月 (95%CI 62.3ヵ月-NE)、 クリゾチニブ群が54.2ヵ月 (同34.6-75.6ヵ月) であり、 両群間で有意差は示されなかったもののアレクチニブ群で数値的な改善が認められた (HR 0.78 [95%CI 0.56-1.08]、 p=0.1320)。 7年OS率は、 アレクチニブ群で48.6%、 クリゾチニブ群で38.2%だった。

CNS転移の有無に依らずOSが改善

ベースライン時におけるCNS転移の有無別でOSサブ解析を行った結果、 CNS転移ありの集団における中央値はアレクチニブ群63.4ヵ月、 クリゾチニブ群30.9ヵ月 (HR 0.68 [95%CI 0.40-1.15] )、 CNS転移なしの集団における中央値はそれぞれ94.0ヵ月、 69.8ヵ月(HR 0.87 [同 0.58-1.32] ) であり、 CNS転移の有無によらず、 アレクチニブ群でmOSの改善傾向が認められた。

以下、 アレクチニブ群 vs クリゾチニブ群におけるCNS転移および放射線治療歴の有無別の結果を示す。

  • CNS転移あり×放射線治療歴ありの患者 :

92.0ヵ月 vs 39.5ヵ月、 HR 0.62

(95%CI 0.24-1.60) 
  • CNS転移あり×放射線治療歴なしの患者 :

46.9ヵ月 vs 23.7ヵ月、 HR 0.73

(同 0.38-1.38) 
  • CNS転移なしの患者 : 

94.0ヵ月 vs 69.8ヵ月、 HR 0.87

(同 0.58-1.32) 

DoRも改善

DoR中央値は、 アレクチニブ群が42.3ヵ月 (95%CI 31.3-51.3ヵ月)、 クリゾチニブ群が11.1ヵ月 (同7.9-13.0ヵ月) だった (HR 0.41 [95%CI 0.30-0.56])。

新たな安全性シグナルは検出されず

安全性は既報と一致しており、 新たな安全性シグナルは検出されなかった。

結論

未治療進行ALK陽性NSCLCへのアレクチニブを引き続き支持

Mok氏は 「ALEX試験の最終OS解析結果は、 進行ALK陽性NSCLC患者に対する1次治療として、 アレクチニブが標準治療であることを引き続き支持するものだった」 と報告した。

出典

¹⁾ Ann Oncol. 2020 Aug;31(8):1056-1064.

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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