海外ジャーナルクラブ
7日前

Millsらは、 低所得の高血圧患者への、 チームによる多面的介入の効果を評価するために、 米国2州の連邦政府認定地域保健センター36施設の患者を対象に、 集中的血圧管理や患者へのコーチングなどを含む多面的介入と強化通常ケアを比較した。 その結果、 18ヵ月後の収縮期血圧の変化量は、 多面的介入群で-15.5mmHg、 強化通常ケア群で-9.1mmHg、 群間差-6.4mmHg (95%CI -9.0~-3.8、 p<0.001) であり多面的介入群で有意に低下した。 試験結果はNEJM誌に発表された。
本試験はクラスター化デザインに起因する限界があります。 登録期間が長期に及んだため、 全患者の登録前に施設のランダム化が行われましたが、 電子カルテを用いて適格患者を体系的に抽出し、 選択バイアスの低減を図っています。
コントロール不良の高血圧は低所得者層に多くみられるが、 低所得高血圧患者におけるチーム医療の有効性に関するエビデンスは少ない。
米国ルイジアナ州・ミシシッピ州の連邦政府認定地域保健センターの診療所を単位として、 高血圧管理の多面的介入群と強化通常ケア群に無作為に割り付けた。
多面的介入群では、 多職種により、 集中的血圧管理、 血圧観察とフィードバック、 生活習慣改善および服薬遵守に関するコーチング、 自宅血圧測定を実施した。 強化通常ケア群では、 医師に高血圧ガイドラインについて教育を行った。
主要有効性評価項目は、 18ヵ月後の収縮期血圧の平均変化量とし、 血圧管理遵守スコア (0~4点で高スコアなほど遵守良好) も評価した。
無作為化された36施設において、 1,272例を割り付けた (多面的介入群 : 642例、 強化通常ケア群 : 630例)。 患者の63.4%が黒人、 75.9%が無職、 73.4%が世帯収入2万5,000ドル未満であった。
多面的介入群では強化通常ケア群に比べ、 18ヵ月後の収縮期血圧が有意に低下し、 血圧管理遵守スコアも有意に良好であった。
18ヵ月後の収縮期血圧の平均変化量
群間差-6.4mmHg
(95%CI -9.0~-3.8、 p<0.001)
18ヵ月間の遵守サマリースコア平均
群間差0.7点
(95%CI 0.6~0.8、 p<0.001)
重篤な有害事象は、 多面的介入群の20.9%、 強化通常ケア群の21.7%に発生した。
著者らは、 「高血圧を有する低所得患者において、 チームによる多面的介入は、 強化通常ケアと比較して収縮期血圧を有意に大きく低下させた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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