海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Dijkらは、 免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) 治療を受けた非小細胞肺癌 (NSCLC) で、 免疫関連有害事象 (irAE) に対する高用量ステロイドおよび2次治療での免疫抑制剤の使用が生存と関連するかどうかを後ろ向きに検証した。 その結果、 ステロイドの最大投与量が高いほど生存率は低下していた。 癌特異的生存期間でも同様の関連が示された。 試験結果はESMO Open誌に発表された。
観察研究であるため、 高用量ステロイドが生存低下の原因なのかどうか、 因果関係は断定できません。
近年、 免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) 治療中の免疫関連有害事象 (irAE) に対する、 高用量ステロイドおよび2次治療での免疫抑制剤使用は生存率を低下させる可能性が指摘されている。 しかし、 非小細胞肺癌 (NSCLC) では十分に検討されていない。
本研究では、 ICI治療を受けたステージⅣのNSCLC患者における、 irAEへのステロイド投与量および2次免疫抑制剤使用が生存転帰に与える影響を評価した。
1次または2次治療でICI治療を受け、 irAEに対して免疫抑制剤を投与されたステージⅣのNSCLC患者を後ろ向きに登録した。 ステロイドの最大投与量および累積投与量、 2次免疫抑制剤の使用と全生存期間 (OS)、 癌特異的生存期間 (CSS)、 無増悪生存期間 (PFS) との関連をCox比例ハザードモデルにて解析した。
419例のうち、 80.9%はステロイドのみ、 19.1%は2次免疫抑制剤を使用した。
ステロイドの最大投与量が高いほど、 生存率は低下した。 PFSとは関連がなかった。
ステロイド最大投与量による死亡リスク
累積ステロイド量および2次免疫抑制剤は、 生存と有意な関連を認めなかった。
著者らは、 「irAEへの高用量ステロイドは、 ICI治療を受けたステージⅣのNSCLC患者の生存率低下と関連していた。 重篤なirAE治療では、 迅速な管理の必要性とステロイド高用量投与による不利益とのバランスを慎重に判断すべきである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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