海外ジャーナルクラブ
2年前
RECOVERY Collaborative Groupは、 COVID-19入院患者で低酸素状態の患者を対象に、 高用量コルチコステロイドの効果を非盲検ランダム化比較試験RECOVERYで検討。 その結果、 高用量コルチコステロイドの投与は、 低用量のコルチコステロイドを含む通常ケアと比較し、 死亡リスクを著しく増加させたことが明らかとなった。 本研究はLancet誌において発表された。
デキサメサゾン 6mg vs.12mgの研究成果を見た際に、 有意差はないですが研究全般の印象からデキサメサゾンの高容量に期待した医科学者は多いと思います。 今回は逆に死亡率を増加させていますが、 今後もRECOVERY試験はシリーズものの感じで続いていきますので、 人工呼吸器装着患者やECMO患者の結果を待ちたいと思います。
低用量のコルチコステロイドは、 酸素または呼吸補助を必要とするCOVID-19患者の死亡率を下げることが示されている。
COVID-19入院患者で低酸素症を有する成人患者。
患者を以下の群に1:1の割合でランダムに割り付け。
28日以内の死亡率。
COVID-19で入院した低酸素症の患者において、 高用量のコルチコステロイド投与は低用量のコルチコステロイドを含む通常ケアと比較して、 死亡リスクを著しく増加させた。 RECOVERY試験では、 非侵襲的換気、 人工呼吸器管理、 ECMOを必要とするCOVID-19の入院患者を対象に、 より高用量のコルチコステロイドの効果を引き続き評価する。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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