新薬承認情報
12ヶ月前
日本におけるメドトロニックの3法人の1つであるコヴィディエンジャパンは、 12月1日、 ラジオ波焼灼療法 (RFA) に用いる医療機器 「Cool-tip RFAシステム Eシリーズ」 (7月7日薬事承認取得) について、 限局性早期乳癌への使用で新たに保険適用を取得したと発表した。
同シリーズは2011年の発売以降、 肝腫瘍、 無心体双胎における無心体への血流遮断、 小径腎悪性腫瘍及び標準治療に不適・不応の肺悪性腫瘍、 悪性骨腫瘍、 類骨骨種、 骨盤内悪性腫瘍、 四肢、 胸腔内及び腹腔内に生じた軟部腫瘍などにも適応されている。 これらの疾患に対しては、 標準治療に不適・不応の腫瘍に対する症状緩和を目的とした治療が含まれるものもあるが、 乳癌においては治癒を目的とした適応となる。
適応対象は、 腫瘍径 1.5 ㎝以下の単発、 触診および画像診断による腋窩リンパ節転移および遠隔転移を認めない限局性早期乳癌と定められている。
今回の保険適用は、 先進医療制度下で実施された第Ⅲ相医師主導特定臨床研究RAFAELOの結果に基づく。 早期乳癌に対するRFAは従来から自由診療下で行われてきたが、 再発・転移例が増加したことから、 適正使用と保険収載を目指すべく日本乳癌学会が中心となり同試験を開始した。
7月の薬事承認は、 同試験の早期解析の結果から、 短期成績における乳房内無再発生存割合において標準治療である乳房部分切除術に劣らない成績が示されたことに基づく。
なお早期限局性乳癌に対するRFAの実施においては適正使用指針の遵守および術者要件としてeラーニングの受講が必要となる。 今回の保険収載に伴い、 日本乳癌学会は12月1日より術者の認定を開始している。
日本乳癌学会(公式サイト):ラジオ波焼灼術(RFA)術者認定開始のご案内
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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