【Lancet】イブルチニブ+リツキシマブ、 未治療MCLのPFSを有意に延長
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海外ジャーナルクラブ

6ヶ月前

【Lancet】イブルチニブ+リツキシマブ、 未治療MCLのPFSを有意に延長

【Lancet】イブルチニブ+リツキシマブ、 未治療MCLのPFSを有意に延長
Lewisらは、 英国、 スウェーデン、 ノルウェー、 フィンランド、 デンマークにおいて、 60歳以上のマントル細胞リンパ腫 (MCL) 患者の1次治療として、 ブルトン型チロシンキナーゼ (BTK) 阻害薬イブルチニブ+抗CD20抗体リツキシマブ併用療法の標準的な免疫化学療法に対する優越性を多施設共同第Ⅱ/Ⅲ相無作為化比較試験ENRICHで検証した。 その結果、 イブルチニブ+リツキシマブ併用療法は無増悪生存期間 (PFS) を有意に延長し、 標準的な免疫化学療法に対する優越性が検証された。 本研究はLancet誌において発表された。

📘原著論文

Ibrutinib and rituximab versus immunochemotherapy in patients with previously untreated mantle cell lymphoma (ENRICH): a randomised, open-label, phase 2/3 superiority trial. Lancet. 2025 Oct 3:S0140-6736(25)01432-1. Online ahead of print. PMID: 41052510

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

COVID-19のパンデミックの影響を大きく受け、 介入群で感染イベントが多かったものの、 これらを打ち切り処理しても全体およびサブグループで結論は変わらなかった、 とのことです。

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MIPI

進行期マントル細胞リンパ腫の国際予後指標

背景

イブルチニブ+リツキシマブの免疫化学療法に対する優越性を検証

イブルチニブは、 MCLの1次治療として免疫化学療法に追加投与することでPFSを延長することが知られている。

そこで本研究では、 化学療法を含まないイブルチニブ+リツキシマブ併用療法の標準的な免疫化学療法に対する優越性を第Ⅱ/Ⅲ相無作為化比較試験ENRICHで検討した。

研究デザイン

対象は欧州における60歳以上の未治療MCL患者397例

英国、 スウェーデン、 ノルウェー、 フィンランド、 デンマークの66施設で、 Ann-Arbor病期分類II~IV期、 ECOG PS 0~2、 60歳以上で未治療のMCL患者397例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。

  • イブルチニブ+リツキシマブ群 : 199例
対照群の免疫化学療法のスケジュールに準じて、 イブルチニブ560mgを1日1回経口投与し、 リツキシマブ375mg/m²を各サイクルの1日目に静脈内投与 (6~8サイクル)
  • 免疫化学療法群 : 198例
事前にR-CHOP (53例) またはリツキシマブ+ベンダムスチン (145例) のいずれかに割り当てられた。 R-CHOPは21日を1サイクルとしてシクロホスファミド750mg/m²、 ドキソルビシン50mg/m²、 ビンクリスチン1.4mg/m²を各サイクルの1日目に、 プレドニゾロン100mgを1~5日目に投与した。 リツキシマブ+ベンダムスチンは28日を1サイクルとしてベンダムスチン90mg/m²を各サイクルの1、 2日目に、 リツキシマブ375mg/m²を1日目に投与

両群ともに導入療法終了後に奏効が得られた患者には、 8週間ごとに2年間のリツキシマブ維持療法を実施し、 イブルチニブ+リツキシマブ群ではイブルチニブを病勢進行または許容できない毒性が発現するまで継続した。

主要評価項目は、 免疫化学療法で層別化したうえで担当医師が評価したPFSであった。

結果

イブルチニブ+リツキシマブの免疫化学療法に対する優越性が実証

イブルチニブ+リツキシマブ群の年齢中央値は74歳 (四分位範囲 [IQR] 70-77歳)、 免疫化学療法群も74歳 (IQR 70-78歳) であった。 男性が75%、 女性が25%であり、 人種データは収集されなかった。

追跡期間中央値47.9ヵ月におけるPFS中央値は、 免疫化学療法群と比べてイブルチニブ+リツキシマブ群で有意に延長し (調整HR 0.69 [95%CI 0.52-0.90]、 p=0.0034)、 イブルチニブ+リツキシマブの免疫化学療法に対する優越性が検証された。

対照群のレジメン間で結果に差あり

無作為化前にR-CHOPに割り付けられた患者を対照とした場合のHRは0.37 (95%CI 0.22-0.62)、 リツキシマブ+ベンダムスチンに割り付けられた患者を対照とした場合のHRは0.91 (95%CI 0.66-1.25) であった。

安全性プロファイルは既報と一致

導入および維持療法を通じて、 イブルチニブ+リツキシマブ群の67%および免疫化学療法群の70%でGrade3以上の有害事象が報告された。

結論

高齢MCL患者の1次治療に対する新たな標準治療として考慮すべき

著者らは 「本研究は、 未治療のMCL患者において、 イブルチニブ+リツキシマブが免疫化学療法に比べてPFSを有意に延長することを示した初めての無作為化比較試験である。 この結果は、 イブルチニブ+リツキシマブを高齢のMCL患者に対する1次治療の新たな標準治療として考慮すべきであることを示唆している」 と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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