海外ジャーナルクラブ
1年前
Ikedaらは、 進行肝細胞癌患者を対象に、 シスプラチン+レンバチニブ併用による肝動脈注入化学療法 (hepatic arterial infusion chemotherapy:HAIC) の有効性と安全性を多施設共同非盲検単群第Ⅱ相試験LEOPARDで検討。 その結果、 シスプラチン+レンバチニブ併用によるHAICは進行肝細胞癌患者において良好な客観的奏効率 (ORR) と長い全生存期間 (OS) を示し、 忍容性にも優れていた。 本研究はLiver Cancer誌において発表された。
Multicenter Phase II Trial of Lenvatinib plus Hepatic Intra-Arterial Infusion Chemotherapy with Cisplatin for Advanced Hepatocellular Carcinoma: LEOPARD. Liver Cancer. https://doi.org/10.1159/000531820
本邦発の研究です。 16施設で約1年半の期間で36症例の症例数ですのでpatient flowが気になりますが、 本文中に記載がないようです。
シスプラチンとレンバチニブによるHAICは、 それぞれ進行肝細胞癌に対して高い抗腫瘍効果が確認されている。 併用療法ではより高い抗腫瘍効果が期待される。
Child-PughクラスA、 全身療法歴のない進行肝細胞癌患者
患者にはレンバチニブとシスプラチンを含むHAICが投与された。
独立審査委員会によりmodified RECISTを用いて評価されたORR
RECIST v1.1を用いて評価したORR、 無増悪生存期間 (PFS)、 OS、 治療関連有害事象の頻度
PFS中央値:6.3カ月 (95%CI 5.1-7.9カ月)
OS中央値:17.2カ月 (95%CI 10.9~不明)
主なグレード3/4の有害事象の発現
レンバチニブとシスプラチン併用によるHAICは、 進行肝細胞癌患者において高いORRと長い全生存期間を示し、 忍容性も良好であった。 このレジメンを第Ⅲ相試験でさらに評価することが求められる。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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