海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前

Bongiovanniらは、 出血リスクの高い (HBR) 患者を対象に、 経皮的冠動脈形成術 (PCI) 後の短期 (1ヵ月) 抗血小板薬二剤併用療法 (DAPT) の有効性および安全性について、 標準的な期間のDAPTを対照に無作為化比較試験MASTER DAPTで検討した。 その結果、 イベント発症率を増加させずに出血リスクを低減することが示された。 試験結果はJ Am Coll Cardiol誌において発表された。
本文の結論にはabstractに加えて、 1か月以降に出血を認めた標準治療群の患者では速やかなDAPT中止が望ましい可能性を示唆している、 と記載されています。
HBR患者におけるPCI後のDAPTの最適な期間は依然として議論されている。 HBR患者においては再発イベントが頻発することから、 総イベント負荷 (total event burden) を考慮した解析が臨床的に重要である。
無作為化比較試験 (MASTER DAPT) の対象はHBR患者だった。 患者はPCI後1か月でDAPTを中止し単剤抗血小板療法に切り替える短期DAPT群と、 標準DAPT群 (治療期間中央値192日) に無作為に割り付けられた。 主要評価項目は全臨床的有害事象 (NACE)、 心血管・脳血管有害事象 (MACCE)、 臨床的に重要な非重大出血 (MCB) だった。
4,579例が無作為化され、 短期DAPT群 (2,295例) と標準DAPT群 (2,284例) に割り付けられた。 報告されたイベント数は以下の通りであり、 NACEとMACCEの発生率に有意差はなく、 MCBは短期DAPT群で少なかった。
NACE
HR 0.95 (95%CI 0.78-1.16、 p=0.64)
MACCE
HR 0.96、 (95%CI 0.76-1.20、 p=0.69)
MCB
HR 0.78 (95%CI 0.64-0.94、 p=0.011)
著者らは、 「PCI後のHBR患者において、 1ヵ月間の短期DAPTは標準DAPTと比較して、 NACEとMACCEの発生率を増加させることなく、 出血リスクを有意に低減した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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