海外ジャーナルクラブ
10ヶ月前
Jiangらは、 再発または転移を有する進行トリプルネガティブ乳癌 (TNBC) の女性患者の1次治療において、 nab-パクリタキセル (PTX) +抗PD-1抗体toripalimab併用療法の有効性および安全性を二重盲検第Ⅲ相無作為化比較試験TORCHLIGHTで検討した。 その結果、 nab-PTXへのtoripalimabの併用により、 PD-L1陽性集団において無増悪生存期間 (PFS) が有意に改善した。 本研究は、 Nat Med誌において掲載された。
昨今の中国における研究成果の西洋諸国への外挿化について議論がありますが、 本研究ではサブグループ研究で人種差もないので可能であろうとテキストに記載されています。
再発または転移を有する進行TNBCで、 全身療法を受けていない18~70歳の女性患者
患者を以下の群に無作為に割り付けた。
PD-L1陽性集団およびintention-to-treat (ITT) 集団における独立中央判定委員会 (BICR) の評価によるPFS
全生存期間 (OS) と安全性
PD-L1陽性集団のPFS中央値
HR : 0.65 (95%CI 0.47-0.906、 p=0.0102)
OS中央値
HR 0.62 (95%CI 0.414-0.914、 p=0.0148)
治療に起因する有害事象
Grade3以上の有害事象
致死的有害事象
進行TNBCにおいて、 nab-PTXにtoripalimabを併用することで、 PFSの有意な改善が示された。 また、 安全性プロファイルも許容範囲であった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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