海外ジャーナルクラブ
1日前

Bharatらは、 内科的治療抵抗性で肺に限局したStage IVの非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 肺移植と生存との関連を前向き単施設レジストリ研究で検討した。 その結果、 肺移植を受けた17例における1年全生存率は100.0%であり、 内科的治療のみを受けた患者の40.8%を大幅に上回っていた。 研究結果はJAMAに発表された。
論文にCTや手術の動画が添付されていますので是非とも目を通してください。 長期予後が気になります。
内科的治療抵抗性で肺に限局したStage IVのNSCLC患者は、 しばしば進行性の呼吸不全により死亡する。 肺移植は臓器レベルでの病変摘除を可能にし得るが、 腫瘍学的転帰についての懸念が残ることから、 こうした患者には施行されてこなかった。
本研究は成人404例を対象とした前向き単施設レジストリ研究である。 対象者のうち内科的治療抵抗性で肺に限局したStage IVのNSCLCの成人は98例で、 17例が肺移植を受け、 81例は移植の適格基準を満たしていたが非生物学的要因により移植を受けず、 内科的治療のみを受けた。残る306例は末期肺疾患に対して肺移植を受けた非癌患者であった。 肺移植を受けた全例が呼吸不全を有していた。
試験期間は2021年9月1日~2025年6月30日で、 追跡延長の最終日は2026年1月31日であった。
主要評価項目はNSCLCにおける肺移植群と内科的治療群の全生存期間 (OS)、 副次評価項目は肺移植を受けたNSCLC患者群と非癌患者における移植後1年生存率であった。
NSCLC肺移植群、 NSCLC内科的治療群、 非癌肺移植群のベースラインの背景因子と追跡期間は以下のとおりであった。
Kaplan-Meier法による推定1年OS率は、 NSCLC肺移植群で100.0% (95%CI 63.1-100.0%、 死亡0例) であったのに対し、 内科的治療群では40.8% (95%CI 29.6-53.1%、 死亡52例) であり、 絶対差は59.2%㌽ (95%CI 46.2-71.7%㌽)であった。
副次評価項目である移植後1年生存率は、 NSCLC肺移植群で100% (95%CI 63.1-100%) であったのに対し、 非癌の肺移植群では88.1% (95%CI 83.7-91.4%) であり、 絶対差は11.9%㌽ (90%CI 9.1-15.5%㌽) であった。
延長追跡時点 (2026年1月31日) では、 肺移植を受けたNSCLC17例のうち2例が死亡していた。
著者らは、 「内科的治療抵抗性で肺に限局したStage IVのNSCLCがあり、 呼吸不全を呈する選択された患者において、 肺移植を受けた症例の早期生存率は良好であった。 今後、 より長期の追跡とQOLの評価が必要である」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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