海外ジャーナルクラブ
11日前

Baronらは、 腹膜表面悪性腫瘍へのロボット支援下での細胞減少手術と温熱腹腔内化学療法 (CRS/HIPEC) の安全性および生存転帰を、 従来の開腹術と比較した。 その結果、 ロボット支援下では開腹術に比べ出血量が少なく、 入院期間も短かった。 また、 重大合併症や再手術の発生率に差はなく、 全生存期間および無増悪生存期間にも差はなかった。 試験結果はSurg Endosc誌に発表された。
ロジスティック回帰およびCox ハザード回帰解析はいずれもイベント数が限られた少数例で行われているため、 overfittingのリスクが高いと言えます。
【発刊】卵巣がん・卵管癌・腹膜癌治療GL 2025年版、 5年ぶり改訂
細胞減少手術と温熱腹腔内化学療法 (CRS/HIPEC) は広範な外科的切除を伴うことが多く、 従来は開腹術で行われてきたため、 低侵襲ロボット支援下でのデータは依然として限られている。 そこで、 腹膜表面悪性腫瘍 (PSM) に対するロボット支援CRS/HIPECの安全性および生存転帰を評価した。
2018~2025年に、 単一施設にて前向きデータを用いた傾向スコアマッチング研究を実施した。 ロボット支援下CRS/HIPECを受けたPSM患者を、 年齢、 性別、 BMI、 組織型、 PCIに基づく傾向スコアで開腹CRS/HIPEC群と1:1でマッチングした。
99例 (ロボット支援15例、 開腹71例) を同定し、 各15例をマッチングした。
CC (Completeness of Cytoreduction) -0/1率に有意差はなく、 ロボット支援群では出血量が少なく、 入院期間も短かった。
ロボット支援群 vs 開腹群
重大合併症 (26.7% vs 33.3%、 p=1.00)、 再手術 (0.0% vs 6.7%、 p=1.00) に差はなく、 90日死亡は認められなかった。 また、 中央値追跡期間58ヵ月において、 全生存期間 (未到達 vs 52ヵ月、 p=0.20) および無増悪生存期間 (未到達 vs 42ヵ月、 p=0.19) にも差はなかった。
著者らは、 「PSM患者において、 ロボット支援下CRS/HIPECは合併症増加や予後悪化とは関連せず、 出血量減少や入院期間短縮などのメリットをもたらす可能性が示された。 なお、 対象となる患者選択の最適化には多施設研究が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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