海外ジャーナルクラブ
6ヶ月前

Mousaviらは、 心血管疾患、 癌のいずれも有さず2型糖尿病未発症の成人を対象に、 ジャガイモの総摂取量および調理法別摂取量と2型糖尿病リスクとの関連、 ならびに全粒穀物や他の主要炭水化物源へ置き換えた場合の同リスクへの影響を、 米国の3つの前向きコホート研究およびこれらの研究の用量反応・代替メタ解析で検討した。 その結果、 ジャガイモ全体およびフライドポテト摂取量増加で2型糖尿病発症リスクは増加し、 ジャガイモの全粒穀物への置換で同リスクは低下した。 本研究はBMJ誌において発表された。
対象患者の9割以上が白人であり、 人種や地域により食生活を含めた生活様式は異なるため、 一般化には注意が必要です。
2型DM患者のGERDリスク、 SGLT2阻害薬vsGLP-1受容体作動薬
ジャガイモの総摂取量および調理法別摂取量と2型糖尿病リスクとの関連を検討し、 ジャガイモを全粒穀物やその他の主要炭水化物源に置き換えた場合の同リスクへの影響を推定する目的で、 前向きコホート研究の用量反応・代替メタ解析を実施した。
米国の前向きコホート研究であるNurses’ Health Study (1984~2020年)、 Nurses’ Health Study II (1991~2021年)、 Health Professionals Follow-up Study (1986~2018年) において心血管疾患、 癌のいずれも有さず2型糖尿病未発症の参加者20万5,107例の個別データを対象として、 用量反応・代替メタ解析を実施した。 また、 上記を含む世界各国の前向きコホート研究13件でも用量反応・代替メタ解析を実施した。
主な評価項目は、 2型糖尿病の発症であった。
517万5,501人年の追跡期間中に、 2万2,299例が2型糖尿病と診断された。
最新のBMIおよびその他の糖尿病関連リスク因子で調整した結果、 ジャガイモ全体および揚げ (フライドポテト) の摂取量が増加するほど2型糖尿病発症率が増加した。
ジャガイモ全体の摂取量が週3食分増加するごとに、 2型糖尿病発症率は5%増加し (HR 1.05 [95%CI 1.02-1.08])、 フライドポテトの摂取量が週3食分増加するごとに、 同発症率は20%増加した (HR 1.20 [95%CI 1.12-1.28])。
一方で、 焼き (ベイクドポテト)、 ゆで (ボイルドポテト)、 マッシュポテトの複合摂取量は2型糖尿病リスクと有意な関連を示さなかった (プールされたHR 1.01 [95%CI 0.98-1.05])。
代替メタ解析では、 ジャガイモの週3食分を全粒穀物に置き換えると、 2型糖尿病発症率がジャガイモ全体では8% (95%CI 5-11%)、 ベイクドポテト・ボイルドポテト・マッシュポテトでは4% (95%CI 1-8%)、 フライドポテトでは19% (95%CI 14-25%) 低下すると推定された。
一方で、 ジャガイモ全体またはベイクドポテト・ボイルドポテト・マッシュポテトの白米への置き換えは、 2型糖尿病リスクの増加と関連していた。
前向きコホート研究13件 (参加者 58万7,081例、 2型糖尿病と診断 4万3,471例) のメタ解析では、 ジャガイモ全体の摂取量が週3食分増加するごとに、 2型糖尿病発症率が3%増加し (プールされたHR 1.03 [95%CI 1.02-1.05])、 フライドポテトでは16%の増加が認められた (プールされたHR 1.16 [95%CI 1.09-1.23])。
代替メタ解析では、 ジャガイモ全体、 フライドポテト以外、 フライドポテトの週3食分を全粒穀物に置き換えると、 それぞれ2型糖尿病リスクが7% (95%CI 5-9%)、 5% (95%CI 3-7%)、 17% (95%CI 12-22%) 低下すると推定された。
著者らは 「フライドポテトの摂取量の増加は2型糖尿病リスク増加と関連していたが、 ベイクドポテト・ボイルドポテト・マッシュポテトでは関連が認められなかった。 ジャガイモ摂取に関連する2型糖尿病リスクは、 置き換えられる食品に依存する傾向があり、 ジャガイモを全粒穀物に置き換えるとリスクが低下し、 白米に置き換えるとリスクが増加した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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