海外ジャーナルクラブ
3日前

Gonらは、 活動性癌を有する急性虚血性脳卒中患者を対象に、 米国心臓協会 (AHA) が提唱した癌関連虚血性脳卒中 (CRIS) の病因分類の臨床的・予後的意義を、 日本で実施された前向きコホート研究SCANのデータを用いて評価した。 その結果、 CRIS分類はTOAST分類における潜因性脳卒中の割合を低下させ、 著しく予後不良なサブグループを同定することで予後層別化を可能にした。 本研究はStroke誌において発表された。
癌関連凝固異常は急性ではなく慢性的に進行することが多いため、 国際血栓止血学会 (ISTH) の播種性血管内凝固症候群 (DIC) 診断基準が癌関連脳梗塞に適切に適用できるかは依然として不明です。
活動性癌患者における虚血性脳卒中は不均一であり、 従来のTrial of Org 10172 in Acute Stroke Treatment (TOAST) 分類では原因が特定されず、 潜因性脳卒中に分類されることが多い。
AHAは近年、 CRISの病因分類を提唱しており、 本研究では同分類を適用した場合の臨床的・予後的意義を評価した。
日本において活動性癌を有する急性虚血性脳卒中患者を登録した前向きコホート研究SCANのデータを用いて、 Dダイマーデータが利用可能な132例 (年齢中央値 75歳、 女性 37.9%) を対象に、 当初TOAST基準に基づいて分類した脳卒中サブタイプをCRISの枠組みで再分類した。
また、 Kaplan-Meier生存曲線を作成し、 log-rank検定を用いて差を比較した。
TOAST分類では小血管閉塞が9例、 大血管アテローム硬化が20例、 心原性脳塞栓症が28例、 その他の原因が特定された脳卒中が10例、 潜因性脳卒中が65例であった。
再分類後、 播種性血管内凝固症候群によりその他の原因が特定された脳卒中に分類されていた2例、 および潜因性脳卒中に分類されていた46例がCRISに再分類された。
CRISに分類された患者は、 従来の病因または潜因性脳卒中に分類された患者と比べて1年生存率が有意に不良であった (p<0.001)。
3ヵ月生存率は、 CRISに分類された患者では37.5%、 再分類後の潜因性脳卒中患者では89.2%であった。
著者らは、 「新たに提唱されたCRIS分類はTOAST分類における潜因性脳卒中の割合を低下させ、 著しく予後不良なサブグループを同定することで予後層別化を可能にした」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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