【Lancet Oncol】BCMA標的の新規CAR-T療法が再発・難治性MMで奏効
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海外ジャーナルクラブ

1年前

【Lancet Oncol】BCMA標的の新規CAR-T療法が再発・難治性MMで奏効

【Lancet Oncol】BCMA標的の新規CAR-T療法が再発・難治性MMで奏効
Oliver-Caldésらは、 再発または難治性の多発性骨髄腫患者を対象に、 BCMA標的CAR-T細胞療法であるARI0002hの安全性と有効性を単群多施設共同試験CARTBCMA-HCB-01で検討。 中間解析の結果、 ARI0002hを分割投与し、 100日後にブースター投与することで、 再発または難治性のMM患者において持続的な奏効が得られることが明らかとなった。 本研究は、 Lancet Oncol誌において発表された。 

📘原著論文

Fractionated initial infusion and booster dose of ARI0002h, a humanised, BCMA-directed CAR T-cell therapy, for patients with relapsed or refractory multiple myeloma (CARTBCMA-HCB-01): a single-arm, multicentre, academic pilot study. Lancet Oncol. 2023 Aug;24(8):913-924.PMID: 37414060

👨‍⚕️監修医師のコメント

タイトル名は時代と共に変化します。 本論文では、 a single-arm, multicentre, academic pilot studyとアカデミックが新たに入ってきました。 今後同じようなネーミングが散見されると思います。

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背景

CAR-T細胞療法は、 治療歴のある多発性骨髄腫患者に対する有望な選択肢である。

研究デザイン

対象

再発または難治性の多発性骨髄腫患者

年齢 18~75 歳、 Eastern Cooperative Oncology Group PS 0~2、 プロテアソーム阻害薬・免疫調節薬・抗CD38抗体を含む2つ以上の前治療歴と直近の治療に対する抵抗性があり、 IMWG基準で測定可能な病変を有する症例

介入

患者には体重1kgあたり3×10⁶個のCAR-T細胞を3回に分割して初回投与し、 初回注入から少なくとも100日後に体重1kgあたり最大3×10⁶個をブースター投与した。

主要評価項目

投与開始から100日後の全奏効率

サイトカイン放出症候群または神経毒性事象を発症した患者の割合

研究結果

有効性評価

投与開始から100日後の全奏効率は100%であり、 そのうち80% (30例中24例) が最良部分奏効またはそれ以上の奏効であった。

  • 完全奏効:50% (15例)
  • 最良部分奏効:30% (9例)
  • 部分奏効:20% (6例)

安全性評価

有害事象の発現

  • サイトカイン放出症候群: 80% (30例中24例) (すべてグレード1~2)
  • 神経毒性事象:認められなかった
  • グレード3~4の細胞減少:67% (30例中20例)
  • 感染症:67% (30例中20例)

患者の死亡

3例が死亡した (疾患進行:1例、 頭部外傷:1例、 COVID-19:1例)

結論

ARI0002hを分割投与し、 100日後にブースター投与を行うことで、 再発または難治性のMM患者において、 毒性が低く、 持続的な奏効が確認された。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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