寄稿ライター
2ヶ月前
医局ウォッチャーこと、 コアライ ミナトです。 連載14回目のテーマは 「昨今の医局事情とうまく立ち回るコツ」 です。
先日、 学生時代の同級生であるA先生とお酒を飲む機会がありました。 彼は大学病院でどんどん出世している、 いわば医局エリート。 そんな彼が医局とどのように関わっているのか、 そのポイントを聞いてみました。
――1週間、 どんなスケジュールで働いているの?
「週4日は大学で勤務。 半日枠 (ということになっている) のバイトが2つ。 当直は週1回。 それと残業が8時間くらいかな」
―― (ということになっている?まぁいいか) 年間の時間外労働は 「残業8時間+当直」 ×52週か。 思ったよりホワイトだね。 ……あ、 いや。 一般のルールではアウトだけど。
「医師の世界ではホワイトだね (笑)。 業務がギッチリ詰まっているわけではないから、 字面ほどキツくないし。 時代とともに労働環境は良くなっていると思う」
――なるほど。 働きやすい大学病院、 医局であるための要素ってどんなものがある?
「人が多いことが重要になるね。 人が集まるためには、 雰囲気が良い▽若手も含めて活躍・成長のチャンスが多い▽当直医が全てに対応しなくても良い仕組みを作り、 当直中も休めるようにする――のような環境作りが必要だと思う。 そうすると、 さらに人が増えて、 働きやすくなって、 という好循環になる」
――残業代はもらっているの?
「もらってない。 『バイトに半日×2行ってる分を大学病院に返さなきゃいけない』という事になっているんだ。 残業8時間はバイトと相殺されるってわけ。 多くの大学で、 似たようなルールがあると思う。 なんだかんだ、 大学では残業代はあまりもらえないよ」
――働き方改革で、 労働時間の管理が厳しくなったけど、 どういう管理方法?大学によってはビーコンまで使っていて、 いろいろ議論になっていたけど。
「うちはタイムカード式。 ビーコンはねぇ…これまで隠れていた長時間労働の実態が記録に残るから、 逆に大丈夫なのかな?と思う。 病棟にいても医局にいても、 本来は労働時間でしょ」
――ビーコンはモチベーションを下げるという声もあるよね。
医局エリートのA先生に、 昨今の医局事情を聞きました。 大学病院ならではのちょっとした理不尽さは残りつつ、
ということが聞けて安心しました。
さて今回は以上です。 後編では、 医局エリートの処世術を聞いていきます。
>>著者が運営するブログはコチラ : 「勤務医のマーチ」
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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