海外ジャーナルクラブ
22日前
Choueiriらは、 免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) を含む治療後に進行した転移性腎細胞癌の患者を対象に、 血管内皮細胞増殖因子チロシンキナーゼ阻害薬 (VEGFR-TKI) tivozanibと抗PD-1抗体ニボルマブの併用療法とtivozanib単剤療法の臨床転帰を第Ⅲ相多施設共同非盲検無作為化比較試験TiNivo-2で検討した。 その結果、 ICI後の腎細胞癌の治療において、 tivozanib単剤療法はPFSを改善することが示された。 本研究は、 Lancet誌にて発表された。
併用群における毒性の増加に対処するためにチボザニブの投与量を減らしたことの影響について、 limitatonでは最初に触れられています。
ICIとVEGFR-TKIは進行腎細胞癌の1次治療に広く使用されているが、 ICI治療後の最適な治療選択については依然として明確ではない。
本研究では、 ICI後に進行した腎細胞癌の患者におけるtivozanib単剤療法とtivozanib+ニボルマブの有効性を評価することを目的とした。
ICIを含む1~2種類の前治療後に進行した腎細胞癌患者343例が、 以下の群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目は無増悪生存期間 (PFS) とした。
PFS中央値 (追跡期間中央値12.0ヵ月) は以下のとおり。
全集団
単剤群の方が長いものの、 両群に有意差は認めなかった。
HR 1.10、 95%CI 0.84-1.43、 p=0.49
直近の治療がICIの症例 (244例)
直近の治療が非ICI
PFS中央値がより短くなったが、 両群間で差はなかった。
重篤な有害事象は併用群で32% (54/171例)、 単剤群で37% (64/172例) で発生した。
また、 治療関連死は単剤群で1%未満 (1/172例) で発生した。
著者らは 「本研究は、 ICI後の腎細胞癌治療においてtivozanib単剤療法が有効であることを示唆している。 これらのデータは進行腎細胞癌患者においてICIの再投与を控えるべきことを示唆している」 と報告した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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