海外ジャーナルクラブ
13日前

Touzeauらは、 抗CD38抗体およびレナリドミドを含む1~3次治療歴のある再発・難治性多発性骨髄腫を対象に、 B細胞成熟抗原 (BCMA) とCD3を標的とする二重特異性抗体テクリスタマブの単剤療法の有効性および安全性について、 ポマリドミド・ボルテゾミブ・デキサメタゾン (PVd) またはカルフィルゾミブ・デキサメタゾン (Kd) との比較により第Ⅲ相無作為化比較試験MajesTEC-9で検討した。 その結果、 テクリスタマブはPVd/KdよりPFS (無増悪生存期間) とOS (全生存期間) をいずれも有意に改善した。 試験結果はNEJM誌において発表された。
本試験は医師選択の対照群を用いた非盲検デザインであり、 かつ追跡期間中央値17.3ヵ月の中間解析の結果です。 テクリスタマブ単剤の長期的な有効性と、 Grade 3/4感染症 (41.6%) を含む安全性プロファイルの評価には、 さらなる追跡が必要です。
【MajesTEC-9】RRMM2次治療以降のテクリスタマブ単剤、 PFS・OSをともに改善
テクリスタマブはBCMAとCD3を標的とする二重特異性抗体であり、 多くの治療歴を有する再発・難治性多発性骨髄腫に対する有効性が示されている。 一方で、 より早期のラインにおける単剤療法としての有効性は明らかでなかった。
抗CD38抗体およびレナリドミドを含む1~3次治療歴を有する再発・難治性多発性骨髄腫患者を、 テクリスタマブ群と医師選択によるPVd群またはKd群に無作為に割り付けた。 抗微生物薬の予防投与と免疫グロブリン補充が推奨された。
主要評価項目は独立評価委員会判定によるPFS、 副次評価項目にはOSや奏効割合などが含まれた。
追跡期間中央値17.3ヵ月の中間解析において、 テクリスタマブはPVd/Kdに比べPFSを有意に改善した (18ヵ月PFS率 69.8% vs 26.9%, HR 0.29, 95%CI 0.23-0.38, p<0.001)。
CR (完全奏効) 以上の割合もテクリスタマブで高かった (65.9% vs 16.8%, p<0.001)。
OSもテクリスタマブで有意に改善した (18ヵ月OS率 79.2% vs 68.6%, HR 0.60, 95%CI 0.43-0.83, p=0.002)。
Grade 3/4の有害事象はテクリスタマブ群84.9%、 PVd/Kd群76.3%に発現し、 Grade 5はそれぞれ6.5%、 3.5%であった。
サイトカイン放出症候群 (CRS) はテクリスタマブ群の66.0% (大半がGrade 1/2)、 免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群 (ICANS) は4.1%に認められた。
Grade 3/4の感染症はテクリスタマブ群41.6%、 PVd/Kd群29.0%にみられた。
著者らは、 「1~3次治療歴のある多発性骨髄腫患者において、 テクリスタマブはPVdまたはKdと比較してPFSとOSを有意に改善した。 Grade 3/4の感染症は高頻度であった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。