海外ジャーナルクラブ
12ヶ月前
American Association of Blood Banks (AABB) の赤血球輸血ガイドライン2023年版の内容が発表された。 同ガイドラインは2012年に発表、 2016年に続く2度目の改訂となる。 今回は赤血球輸血に関する最新の推奨事項が検討され、 制限輸血が患者の重要な転帰に悪影響を及ぼさないという中程度の質のエビデンスが得られたことが報告された。 本研究はJAMA誌において発表された。
成人においては、 45件の無作為化比較試験 (2万599例)、 小児では、 7件の無作為化比較し(2,730例) から、 以下の推奨が検証された。
Hb 7g/dL未満の制限的輸血戦略を推奨、 その他はエビデンスに基づき以下の閾値を選択可
- 心臓手術患者:Hb 7.5g/dL未満
- 心血管疾患既往:Hb 8g/dL未満
- 整形外科手術患者:Hb 8g/dL未満
Hb 7g/dL未満の制限的輸血戦略を提案
Hb 7g/dL未満の制限的輸血戦略を推奨
心臓異常と外科手術に応じた輸血閾値を提案
- 両心室修復:Hb 7g/dL未満
- 単心室緩和:Hb 9g/dL未満
- 未修復の先天性心疾患:Hb7~9g/dL未満
👨⚕️HOKUTO監修医コメント
JAMAにガイドライン?という感じがしますが、 この赤血球輸血ガイドラインは前回同様JAMAでの掲載です。 安定している成人での輸血基準Hb7g/dL、 心血管リスクがある場合Hb 8g/dLがしっかりと浸透しそうです。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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