【J Clin Oncol】mTNBCへのサシツズマブ ゴビテカン、 OS最終解析の結果は?
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海外ジャーナルクラブ

8ヶ月前

【J Clin Oncol】mTNBCへのサシツズマブ ゴビテカン、 OS最終解析の結果は?

【J Clin Oncol】mTNBCへのサシツズマブ ゴビテカン、 OS最終解析の結果は?
Bardia氏らは、 転移性トリプルネガティブ乳癌 (mTNBC) の患者を対象に、 抗Trop-2抗体薬物複合体サシツズマブ ゴビテカン (SG) の有効性について、 第III相国際多施設共同無作為化比較試験ASCENTより、 全生存期間 (OS) の最終解析結果が報告された。 その結果、最終解析においても、 SGは標準治療の単剤化学療法(TPC)に比べてPFSおよびOSを有意に改善することが示された。 本研究はJ Clin Oncolにおいて発表された。

📘原著論文

Final Results From the Randomized Phase III ASCENT Clinical Trial in Metastatic Triple-Negative Breast Cancer and Association of Outcomes by Human Epidermal Growth Factor Receptor 2 and Trophoblast Cell Surface Antigen 2 Expression. J Clin Oncol. 2024 Feb 29:JCO2301409. PMID: 38422473

👨‍⚕HOKUTO監修医コメント

癌治療薬のRCT結果は、 初回解析結果がNEJM、 JAMA、 Lancetのどれかで最終 (長期アウトカム) 解析結果がJCOと言う形が固まりつつあるように思います。

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SG群の追跡期間中央値は11.2ヵ月

本研究では、 PFSおよびOSを評価項目とした最終解析結果と安全性、 事後バイオマーカー分析として、 SG群で追跡期間中央値11.2ヵ月 (TPC群は6.3ヵ月) の結果が報告された。

対象は3次治療以降の患者

全身療法歴のあるmTNBCが対象

2種類以上の全身療法歴 (うち1種類以上は転移性疾患に対する治療) があるTNBC患者

患者を1 : 1の割合で無作為に割り付け

  • SG群 : 267例
  • 単剤化学療法 (TPC) 群 : 262例
TPC : カペシタビン、 エリブリン、 ビノレルビン、 ゲムシタビン

PFS、 OS、 安全性を評価

主要評価項目 : 無増悪生存期間 (PFS)

副次評価項目 : 全生存期間 (OS)、 安全性

死亡リスクを49%低減

PFS中央値は3.1ヵ月改善

  • SG群 : 4.8ヵ月
  • TPC群 : 1.7ヵ月
HR 0.41  (95%CI 0.33-0.52) 

OS中央値は4.9ヵ月改善

  • SG群 : 11.8ヵ月
  • TPC群 : 6.9ヵ月
HR 0.51 (95%CI 0.42-0.63) 

AEでの治療中止率は5%以下

安全性プロファイルは管理可能であり、 治療関連死亡は認められなかった。

有害事象 (AE) による治療中止率は5%以下であった。

事後解析結果もOSは改善傾向

SG群は各Trop-2発現四分位群 (168例) でPFSを改善し、 四分位群間でOSの改善傾向が観察された。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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