海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前
Bardia氏らは、 転移性トリプルネガティブ乳癌 (mTNBC) の患者を対象に、 抗Trop-2抗体薬物複合体サシツズマブ ゴビテカン (SG) の有効性について、 第III相国際多施設共同無作為化比較試験ASCENTより、 全生存期間 (OS) の最終解析結果が報告された。 その結果、最終解析においても、 SGは標準治療の単剤化学療法(TPC)に比べてPFSおよびOSを有意に改善することが示された。 本研究はJ Clin Oncolにおいて発表された。
癌治療薬のRCT結果は、 初回解析結果がNEJM、 JAMA、 Lancetのどれかで最終 (長期アウトカム) 解析結果がJCOと言う形が固まりつつあるように思います。
本研究では、 PFSおよびOSを評価項目とした最終解析結果と安全性、 事後バイオマーカー分析として、 SG群で追跡期間中央値11.2ヵ月 (TPC群は6.3ヵ月) の結果が報告された。
2種類以上の全身療法歴 (うち1種類以上は転移性疾患に対する治療) があるTNBC患者
主要評価項目 : 無増悪生存期間 (PFS)
副次評価項目 : 全生存期間 (OS)、 安全性
HR 0.41 (95%CI 0.33-0.52)
HR 0.51 (95%CI 0.42-0.63)
安全性プロファイルは管理可能であり、 治療関連死亡は認められなかった。
有害事象 (AE) による治療中止率は5%以下であった。
SG群は各Trop-2発現四分位群 (168例) でPFSを改善し、 四分位群間でOSの改善傾向が観察された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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