海外ジャーナルクラブ
10日前

Gillessenらは、 骨転移を有する転移性去勢抵抗性前立腺癌 (mCRPC) 患者に対する1次治療として、 アンドロゲン受容体経路阻害薬 (ARPI) エンザルタミド+ラジウム223 (Ra-223) 併用療法の有効性および安全性を、 エンザルタミド単剤療法を対照に海外多施設共同第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験EORTC 1333 / PEACE-3の全生存期間 (OS) 最終解析で評価した。 その結果、 Ra-223併用によりOSの有意な改善が示された。 本研究はAnn Oncol誌において発表された。
本研究の限界の一つは、 転移性ホルモン感受性前立腺癌に対して現在ではアンドロゲン除去療法にARPIを追加することが標準治療となっている点です。
骨転移ありCRPCへのエンザルタミド+²²³RaでrPFS改善
【解説】注目論文3選 (CheckMate 214、 PEACE-3最終解析など)
第Ⅲ相無作為化比較試験EORTC 1333 / PEACE-3の主解析では、 Ra-223併用により主要評価項目である画像診断による無増悪生存期間 (rPFS) が有意に改善した。 一方で、 重要な副次評価項目のOSでは事前に規定された有意水準は達成したものの、 非比例ハザード性が認められたため、 最終解析まで継続されることになった。
そこで本研究では、 同試験の最終OS解析が実施された。
2015年11月~2023年3月に、 骨転移を有するmCRPC患者446例が、 1次治療を基に以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
2018年3月以降、 全患者に対して骨修飾薬の併用が義務化された。
追跡期間中央値58ヵ月において死亡が317例で報告された。
OS中央値は、 Ra-223併用群が38.2ヵ月 (95%CI 33.1-44.8ヵ月) であり、 エンザルタミド単剤群の32.6ヵ月 (95%CI 29.3-38.2ヵ月) と比べて有意な改善が認められた (HR 0.76 [95%CI 0.60-0.96]、 p=0.0096*)
探索的解析において、 rPFSのHRは0.71 (95%CI 0.57-0.89) であり、 Ra-223併用群で良好な結果が示された。
Grade3以上の治療中に発現した有害事象 (TEAE) は、 Ra-223併用群が69.3%、 エンザルタミド単剤群が57.6%、 Grade3以上かつ治療関連のTEAEはそれぞれ28.9%、 18.8%とRa-223併用群で増加傾向が認められた。 最も頻度が高かった有害事象は高血圧であった。
著者らは 「本試験の最終解析結果より、 mCRPCに対する1次治療として、 エンザルタミド+Ra-223併用療法がエンザルタミド単剤療法と比べてrPFSのみならずOSも有意に改善することが示された。 骨関連合併症を軽減するためには、 骨修飾薬の併用が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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