【後天性赤芽球癆】日本での年発症率は100万人あたり1.06人 (本邦疫学調査)
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海外ジャーナルクラブ

2年前

【後天性赤芽球癆】日本での年発症率は100万人あたり1.06人 (本邦疫学調査)

【後天性赤芽球癆】日本での年発症率は100万人あたり1.06人 (本邦疫学調査)
Nakazawa Hらは、 日本血液学会 「血液疾患症例登録」と厚生労働省 「DPCデータベース」、 2つのレジストリを用いて、 後天性赤芽球癆 (PRCA) の発生率や人口動態を調べる全国規模の疫学調査を実施した。 30年前に行われた本邦の疫学調査では、 年間発症率は100万人あたり0.3人と推定されたが、 今回2012年から2019年の間に新たにPRCAと診断を受けた患者は1,055人で、 年間発症率は100万人あたり1.06人であった (95%CI 0.83~1.28人)。 本研究はBlood Adv誌において発表された。

結果概要

  • 年齢中央値は73歳 (範囲18~99歳)であった.
  • 男女比は1.5 : 1で、 女性優位性は出産可能な年齢層で最も顕著であった.
  • 後天性PRCAの69%は特発性であった.
  • 同時期のPRCAの発症率は再生不良性貧血の約20%であった.
  • PRCAの治療のために入院を必要とした患者数は、 年間100万人あたり約0.98人であった (95%CI : 0.89~1.07).

原著

Incidence of Acquired Pure Red Cell Aplasia: A Nationwide Epidemiologic Analysis With 2 Registry Databases in Japan. Blood Adv. 2022 May 6;bloodadvances.2021006486. doi: 10.1182/bloodadvances.2021006486. Online ahead of print.

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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