海外ジャーナルクラブ
1ヶ月前

Cope氏らは、 関節リウマチ(RA)の発症リスクが高い患者を対象に、 アバタセプトがRA発症を長期的に抑制するか、 二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験ALTO (APIPPRA試験の長期追跡研究) で検討した。 その結果、 1年間のアバタセプト投与はRAへの移行を最大4年間有意に遅延させ、 特に複数の自己抗体陽性である高リスク群において高い反応を示すことが明らかとなった。 本研究はLancet Rheumatology誌において発表された。
本研究では長期フォローアップと群間で均衡した背景を有する点が強みですが、 APIPPRA試験終了からALTO試験への登録までに時間的空白があり、 その期間の主要評価項目を正確に把握できない可能性があります。
本研究は、 先行するAPIPPRA試験 (52週間の投与と、 投与後52週間の追跡) を4~8年まで延長し、 一時的な免疫介入が長期的な発症抑制に寄与するかを検証した。
対象は、 抗シトリン化ペプチド抗体 (ACPA) 陽性で関節痛を有し、 RA発症リスクが高い成人患者だった。 APIPPRA試験の参加者213例のうち、 143例 (アバタセプト群71例、 プラセボ群72例) がALTO試験に登録された。 患者は、 アバタセプト125mgまたはプラセボを週1回、 52週間皮下投与を行い、 4~8年間 (中央値55ヵ月) の追跡調査を受けた。 主要評価項目は、 無作為化から、 「少なくとも3関節の臨床的滑膜炎の発症」、 「ACR/EULAR 2010基準によるRA診断」、 または 「DMARDsによる初回治療」 のいずれかを満たすまでの期間だった。
APIPPRA試験の2年時点で認められた、 関節炎発症までの平均生存期間の群間差は、 4年時点でも有意に維持されていた (群間差 4.9ヵ月 [95%CI 0.1-9.6ヵ月]、 p=0.044)。 ただし、 この差の大きさは時間の経過とともに減少した。
ベースライン時に複数の自己抗体陽性を示していた参加者は、 最も高い発症リスクを示したが、 アバタセプトに対する治療反応もこのサブグループで最も顕著だった。
治療期間終了後、 疾患活動性のスコアや患者報告アウトカムにおいて、 両群間に有意な差は認められなかった。 重篤な有害事象はアバタセプト群で18件、 プラセボ群で13件報告されたが、 いずれも治験薬との因果関係は否定された。
著者らは、 「関節リウマチの発症リスクが高い集団において、 1年間のアバタセプト治療は、 最大4年間にわたり関節リウマチへの進行を遅らせた。 特に進行リスクが最も高い、 複数の自己抗体陽性患者において、 アバタセプト治療による反応がより顕著であることが示された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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